5月26日に開催されたBWFワールドツアー・マレーシアマスターズ（クアラルンプール／S500）4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。
5種目で準々決勝に勝ち進んだ日本勢。ベスト4をかけて戦う中、しっかり勝利をつかんだのは男子ダブルスの保木卓朗／小林優吾と女子シングルスの山口茜（上写真）。保木／小林は台湾ペアに対し第1ゲームこそ18オールと競り合ったが、先に保木／小林が抜け出し先制。第2ゲームは11-4とリードを広げ、後半は相手の追走を振り切って2-0のストレート勝利を飾った。また、山口はカナダのミシェル・リーに快勝。第1ゲーム11本、第2ゲームも14本に抑え、27分の速攻劇でベテランを退けている。
女子ダブルスは3ペアが準々決勝に勝ち進む中、白星を手にしたのは松本麻佑／永原和可那。台湾の許雅晴（シュー・ヤチン）／林琬清（リン・ワンチン）とファイナルゲーム87分の勝負に競り勝ち、準決勝に進出した。一方、韓国の李紹希／ペク・ハナと対戦した志田千陽（上写真・右）／松山奈未は、0-2のストレート負け。相手の堅いディフェンスをなかなか崩せず16本、17本で屈した。また、福島由紀／廣田彩花は、マレーシアのタン／ティナーと1時間51分の激闘を演じるも最終ゲーム16-21で敗れ、4月のアジア選手権優勝に続く上位進出はならず。悔しいベスト8に終わった。
男子シングルスは、奈良岡功大（上写真・右）と西本拳太がベスト4入りをかけて準々決勝に臨んだが、どちらもファイナル勝負の末に敗れた。
台湾選手との勝負に挑んだ奈良岡は、第1ゲームを21-17で先制。第2ゲームは出だしこそ奈良岡が4連続失点で先行されたが、落ち着いてリズムを取り戻して14-8。このまま逃げ切れるかと思われたが、終盤はねばる相手に差を詰められ20オールに。さらに、ここから激しい点の奪い合いになると、最後は奈良岡が相手に逆転を許して29-30。ファイナルゲームに突入した。
長丁場となった試合は、最終ゲームで再び14-8と奈良岡がリード。しかし、第2ゲームと同様に、後半は相手が猛追。これを振り切れなかった奈良岡は、20-17から4連続失点を喫しまさかの逆転負け。2時間の死闘に敗れた奈良岡は、無念の準々決勝敗退となった。
西本はインドのプラノイ・H.S.に第1ゲーム23オールから先に2連取を許したものの、続く第2ゲームは18本で取り返し最終ゲームに持ち込む。ここから逆転勝利をねらった西本だったが、10-13から相手に4連続得点を奪われると、そのまま点差を広げられ13-21で敗戦。準決勝の切符はつかめなかった。
混合ダブルスでは、前週のスディルマン杯で活躍した山下恭平／篠谷菜留が勝ち残り、準決勝の中国戦で激闘を繰り広げた馮彦哲（フォン・イェンジァ）／黄東萍（ファン・ドンピン／中国）と対戦。再び激戦となった勝負は、中国ペアに軍配が上がり山下／篠谷はベスト4進出を逃している。
26日の結果、27日の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準々決勝（5月26日）
クリスチャン・アディナタ（インドネシア）②〔16−21、21−16、21−11〕１●スリカンス・キダムビ（インド）57分
プラノイ・H.S.（インド）②〔25−23、18−21、21−13〕１●西本拳太91分
林俊易（台湾）②〔17−21、30−29、21−17〕１●奈良岡功大120分
翁泓陽（中国）②〔23−21、14−21、21−14〕１●伍家朗（香港）86分
▼準決勝（5月27日）
クリスチャン・アディナタ（インドネシア） − プラノイ・H.S.（インド）
林俊易（台湾） − 翁泓阳（中国）
【女子シングルス】
▼準々決勝（5月26日）
山口茜②〔21−11、21−14〕０●ミシェル・リー（カナダ）27分
韓悦（中国）②〔22−20、21−9〕０●ブサナン・ンバルンパン（タイ）44分
プサルラ・V.シンドゥ（インド）②〔21−16、13−21、22−20〕１●張藝曼（中国）74分
グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン（インドネシア）②〔21−11、21−14〕０●王祉怡（中国）39分
▼準決勝（5月27日）
山口茜 – 韓悦（中国）
プサルラ・V.シンドゥ（インド） − グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン（インドネシア）
【男子ダブルス】
▼準々決勝（5月26日）
徐承宰／カン・ミンヒュク（韓国）②〔15−21、21−16、21−14〕１●テオEY／オンYS（マレーシア）81分
保木卓朗／小林優吾②〔21−18、21−16〕０●張課琦／柏禮維（台湾）44分
ティーKW／マンWC（マレーシア）②〔23−21、21−17〕０●セティアワン／アッサン（インドネシア）39分
カルナンド／マーティン（インドネシア）②〔21−18、21−19〕０●A・チア／ソーWY（マレーシア）52分
▼準決勝（5月27日）
保木卓朗／小林優吾 − 徐承宰／カン・ミンヒュク（韓国）
カルナンド／マーティン（インドネシア） − ティーKW／マンWC（マレーシア）
【女子ダブルス】
▼準々決勝（5月26日）
李紹希／ペク・ハナ（韓国）②〔21−16、21−17〕０●志田千陽／松山奈未51分
松本麻佑／永原和可那②〔16−21、21−12、21−16〕１●許雅晴／林琬清（台湾）87分
タン／ティナー（マレーシア）②〔13−21、21−19、21−16〕１●福島由紀／廣田彩花111分
鄭ナウン／金ヘジョン（韓国）②〔21−15、18−21、21−16〕１●ラハユ／ラマダンティ（インドネシア）88分
▼準決勝（5月27日）
松本麻佑／永原和可那 − 李紹希／ペク・ハナ（韓国）
鄭ナウン／金ヘジョン（韓国） − タン／ティナー（マレーシア）
【混合ダブルス】
▼準々決勝（5月26日）
スパク／スピッサラ（タイ）②〔10−21、21−19、21−1〕１●エリス／スミス（イングランド）50分
馮彦哲／黄東萍（中国）②〔22−20、11−21、21−17〕１●山下恭平／篠谷菜留83分
徐承宰／蔡侑玎（韓国）②〔21−15、22−20〕０●リバルディ／メンタリ（インドネシア）37分
デチャポル／サプシリー（タイ）②〔21−8、21−7〕０●蒋振邦／魏雅欣（中国）33分
▼準決勝（5月27日）
スパク／スピッサラ（タイ） − 馮彦哲／黄東萍（中国）
デチャポル／サプシリー（タイ） − 徐承宰／蔡侑玎（韓国）
文／バドミントン・マガジン編集部
写真／BADMINTONPHOTO