2月25日にバドミントンS/JリーグⅢ2022(東京・立川市)が開幕した。S/Jリーグ、S/JリーグⅡの下部リーグにあたるS/JリーグⅢ(旧・チャレンジリーグ)は、全国各地で活動している実業団、クラブチームが参戦。男子は1部が15チーム、2部は28チーム、女子は9チームがエントリー(棄権も含む)。S/JⅢで上位チームに入ったチームが、次のカテゴリーであるS/JリーグⅡへと昇格する。
S/Jリーグの2022年シーズンは、1部にあたるS/Jリーグのチーム数が2チーム増えたことによって、S/JリーグⅡ(北海道)を6チームで実施。通常S/JリーグⅡは8チームで行なうため、今回のS/JリーグⅢでは、男子1部の上位2チーム、そして女子の上位2チームにS/JⅡ昇格の切符が渡されることになっていた。上のカテゴリーへの昇格チャンスが広がっただけに、男女とも上位争いは激しい戦いとなった。
大会最終日の27日は男子の順位決定戦を実施。ここでは、大同特殊鋼とウエンブレーがS/JⅡ昇格を決めた1部上位戦のダイジェストをお届けする。
1位~4位の順位決定戦は、まず準決勝にあたる初戦で、大同特殊鋼がウエンブレーに2−0で、トヨタ自動車九州がトヨタ自動車に2−1で、それぞれ勝利。1~2位決定戦に駒を進めた。
勝てば即、S/JⅡ昇格が決まる注目のマッチアップ。第1ダブルスはトヨタ自動車九州の具志堅興平/春成星哉が、大いに競り合った第1ゲームを21−19でものにした勢いでストレート勝ち。しかしシングルスは、好調の曽根雄太(写真上)が10本、9本で完勝して大同特殊鋼がタイに戻す。そして、さらに高まる緊張感の中、第2ダブルスはハードなラリーの応酬となったが、要所での決定力で上回った酒井健登/家壽多慶太が16本、19本のストレートで締め、大同特殊鋼が逆転勝利を収めた。
その後、昇格2枠目の争いは2位決定戦に持ち越され、3位~4位決定戦でトヨタ自動車を2−0で突き放したウエンブレーと、前戦で大同特殊鋼に惜敗したトヨタ自動車九州が対戦。トヨタ自動車九州は、具志堅/春成が卓越したコンビネーションをキープしたままストレートで先勝。だが、劣勢に立ってもベンチの士気がまったく下がらないウエンブレーは、2面同時展開で行なわれたシングルスと第2ダブルスで、まず、大平洸輝が2ゲームとも7本で圧勝。チームに強烈な追い風を吹かせると、仁平玖央/大畑龍平が19本、16本でストレート勝ち。歓喜の瞬間を全員で共有した。
【男子1部】
■1〜2位決定戦(2月27日)
大同特殊鋼 2−1 トヨタ自動車九州
1D 本田尚人/大関修平●0〔19−21、12−21〕②具志堅興平/春成星哉
S 曽根雄太②〔21−10、21−9〕0●小森洋佑
2D 酒井健登/家壽多慶太②〔21−16、21−19〕0●原田和憲/棚原蓮
■2位決定戦(2月27日)
ウエンブレー 2−1 トヨタ自動車九州
1D 平川大貴/大高優良●0〔15−21、13−21〕②具志堅興平/春成星哉
S 大平洸輝②〔21−7、21−7〕0●小森洋佑
2D 仁平玖央/大畑龍平②〔21−19、21−16〕0●原田和憲/棚原蓮
【男子1部最終順位】
1位 大同特殊鋼
2位 ウエンブレー
3位 トヨタ自動車九州
4位 トヨタ自動車
5位 日本製鉄
6位 BC千葉
7位 JP日本郵政
8位 北都銀行
9位 JFEプラントエンジ
10位 TEAM KANAGAWA
11位 ワタキューセイモア
12位 ジヤトコ
13位 BWAY
14位 グッドウェーブ鹿児島
15位 タダノ
※大同特殊鋼、ウエンブレーがS/JリーグⅡに昇格
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳