2月25日にバドミントンS/JリーグⅢ2022(東京・立川市)が開幕した。S/Jリーグ、S/JリーグⅡの下部リーグにあたるS/JリーグⅢ(旧・チャレンジリーグ)は、全国各地で活動している実業団、クラブチームが参戦。男子は1部が15チーム、2部は28チーム、女子は9チームがエントリー(棄権も含む)。S/JⅢで上位チームに入ったチームが、次のカテゴリーであるS/JリーグⅡへと昇格する。
S/Jリーグの2022年シーズンは、1部にあたるS/Jリーグのチーム数が2チーム増えたことによって、S/JリーグⅡ(北海道)を6チームで実施。通常S/JリーグⅡは8チームで行なうため、今回のS/JリーグⅢでは、男子1部の上位2チーム、そして女子の上位2チームにS/JⅡ昇格の切符が渡されることになっていた。上のカテゴリーへの昇格チャンスが広がっただけに、男女の上位争いは激しい戦いとなった。
25日は男女ともに予選リーグを実施。26日の女子は、各ブロックの同順位同士による順位決定戦のリーグを行なった。3つのブロックで行なわれた女子の予選リーグでは、トヨタ自動車、金沢学院クラブ、YAMATO奈良の3チームが1位通過。2チームが昇格できる三つ巴の勝負に挑んだ。
上位リーグ第1試合は、金沢学院クラブとトヨタ自動車が激突。第1ダブルスは金沢学院が先制するも、シングルスはトヨタ自動車が奪い合い返して1-1のイーブンに。勝敗の行方が第2ダブルスに持ち越されると、互いに落とせない勝負は金沢学院クラブの吉森朱里/長田あかりが2-0のストレート勝ちを収め、金沢学院クラブが2-1で勝利。一つ目の白星を獲得した。
続く第2試合は、先に勝利をつかんだ金沢学院クラブと、YAMATO奈良の勝負に。勝てば優勝&昇格が決まる金沢学院クラブは、第1ダブルスを相手のケガによる途中棄権で先制。続くシングルスは落としたものの、第2ダブルスは第1試合で白星をつかんでいる川村紗瑛子/牧李香が2-0で勝利し、金沢学院クラブが2連勝。接戦を制した金沢学院クラブが、2部昇格の一番乗りを決めた。
残り1枠となった昇格の椅子をめぐって、1敗同士のYAMATO奈良とトヨタ自動車が対決。互いに金沢学院クラブに黒星を喫したものの、滅多にない2枠目のビッグチャンスをつかんだのはYAMATO奈良。第1ダブルスを高橋未羽/柳原なな子がファイナル勝負の接戦を制して後続につなげると、シングルスの葉山美衣子(上写真)がトヨタ自動車の犬飼萌々香にファイナルゲーム14本で勝利。第2ダブルスはトヨタ自動車が一矢報いたものの、トータル2-1で勝利したYAMATO奈良が2位を確保。残り一つとなった昇格切符をつかんだ。
【女子】
1〜3位決定戦(2月26日)
▼第1試合
金沢学院クラブ(1勝)2−1 トヨタ自動車(1敗)
1D 川村紗瑛子/牧李香②〔21−16、21−16〕0●渡瀬千尋/中島萌絵
S 竹田蛍●0〔14−21、15−21〕②犬飼萌々香
2D 吉森朱里/長田あかり②〔21−17、21−18〕0●長谷川歩佳/清田芽生
▼第2試合
金沢学院クラブ(2勝)2−1 YAMATO奈良(1敗)
1D 竹田蛍/原島琴乃○〔16−10、キケン〕●福田海璃/佐藤麗
S 花輪祥子●0〔6−21、10−21〕②柳原なな子
2D 川村紗瑛子/牧李香②〔21−15、21−18〕0●田中瑞穂/高橋未羽
▼第3試合
YAMATO奈良(1勝1敗)2−1 トヨタ自動車(2敗)
1D 高橋未羽/柳原なな子②〔21−8、20−22、21−17〕1●渡瀬千尋/中島萌絵
S 葉山美衣子②〔12−21、21−17、21−14〕1●犬飼萌々香
2D 田中瑞穂●1〔25−27、22−20、13−21〕②清田芽生/長谷川歩佳
【最終順位】
1位 金沢学院クラブ
2位 YAMATO奈良
3位 トヨタ自動車
4位 TEAM KANAGAWA
5位 JP日本郵政
6位 豊田合成
7位 三菱自動車
8位 横河電機
9位 みずほフィナンシャルグループ
※金沢学院クラブ、YAMATO奈良がS/JリーグⅡに昇格
【男子1部】
1〜4位順位決定戦
▼準決勝(2月27日)
大同特殊鋼 – ウエンブレー
トヨタ自動車九州 – トヨタ自動車
5〜8位順位決定戦
▼準決勝(2月27日)
北都銀行 – 日本製鉄
JP日本郵政 – BC千葉
9〜12位順位決定戦
▼準決勝(2月27日)
ワタキューセイモア – JFEプラントエンジ
TEAM KANAGAWA – ジヤトコ
13〜15位順位決定戦
グッドウェーブ鹿児島 – タダノ
BWAY − グッドウェーブ鹿児島VSタダノの勝者
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳