2023年の年明けからワールドツアーに参戦していた日本代表が1月30日に帰国。3大会を終え、インドネシアから帰国した日本代表選手が成田空港で取材に対応した。
下記は、マレーシアOP(1月10日~15日/Super1000)で準優勝した奈良岡功大のコメント。
奈良岡功大
――3週連続の大会で得た収穫と課題は
初めての3週連続だったので、疲労がすごくあって、2週目と3週目は負けてしまったのですが、3週連続で勝ち続けるのはすごく大変だなと思いました。
――準優勝した1週目のマレーシアOPの出来は
12月に体調を崩して、そのままあまり練習できずに行ったので、勝てるかわからない状況でしたが、試合をやりながら、パフォーマンスを上げられたことは、よかったと思います。
――スピードのあるプレーが進化しているように見える
自分ではあまり変えているつもりはないですけど、スピードが速くなったというより、相手の球を先読みして、相手より早く動くことを意識しています。試合前に相手の研究をして、どういう癖があるかを見てやっています。
――マレーシアでは、ジュニア時代からのライバルであるクンラビット・ビティサラン選手(タイ)に勝ち、そのクンラビット選手が2週目のインドOPで世界王者のアクセルセン選手を破った。自分にももっとチャンスがあると感じられた部分は?
そうですね。ブイ(クンラビット)がアクセルセンに勝って、次はオレも勝ってやろうかという気持ちにもなりました。マレーシアでの(クンラビット選手との)対戦は(昨夏に東京で行われた)世界選手権のリベンジでもあったので、絶対に負けたくないと思っていました。長くなるだろうなと思っていましたし、できるだけ、あえて長くしてやろうと思ってやっていました。
――見事に雪辱を果たしましたが、その疲労でアクセルセン戦は厳しかった?
そうですね、もう足が動かなくて。これで無理をしたらケガをすると思って、ケガをしないようにすることを考えていました。
――12月の体調不良による準備不足もあったと思いますが、3戦を乗り切る、あるいは2大会で結果を残す難しさについては
すごく大変だと感じましたし、練習をしていない分、疲れが一気に来ました。(2週目の)インドでは体調を崩してしまって、インドネシアも体調不良が続いてしまった。2大会はコンディションが悪すぎて、自分の力を出せなかった感じです。
――世界ランクが7位まで上がってきていますが、勝ち続けるにはシードが欲しいという思いは
五輪レースにはシードがある方が有利とは思いますが、あってもなくても、みんな強いので、あまり関係ないと思います。とりあえず、目の前の試合を勝っていきたいなと思います。
――12月の全日本を棄権した際は、車いすに乗せられていた
あのときは大丈夫ではなかったですけど、なんとか戻っています。足の状態に関しては、あまり言えないですけど、今は大丈夫です。
――国際大会で上位に入るようになりましたが、優勝には届きそうでまだ届かない
アクセルセン選手が(同じ大会に)いるうちは、なかなか厳しいと思っているのですが、その中でも勝っていかないといけない。勝てるということをブイが証明してくれたので、僕も負けずに食らいついていきたい気持ちがあります。
――アクセルセン選手との差は、まだ大きい?
僕が100%であれば、いい勝負はできるのではないかと思います。
――特に差を埋めなければいけない部分は
特には、ないです。今のスタイルを維持して、全体的にレベルアップしていけたらいいなと思っています。
――どういうプレーがカギになる?
12月のワールドツアーファイナルズのときのようなプレーができれば、いい勝負になるのではないかと思っています。どういう環境であっても、コンディションをあれくらいに持っていけたら。
――昨年は、日本勢4番手でしたが、今は1番手。こうなることを想像していましたか
全然、想像していないです。何も考えていなかったですね。
――思った以上に順調にここまで来た?
意外と勝てているなというイメージですが、まだ五輪レースは始まっていませんし、みんながどれくらい本気を出しているかも分からないので。ここからだなと思っています。
取材・文/平野貴也