【全日本総合2022】世界女王の強さ際立つ!山口茜が4回目の総合優勝!<女子シングルス/決勝戦結果>

12月30日に開催された76回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森 総合スポーツプラザ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、女子シングルスの戦いをダイジェストでお伝えする。

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【女子シングルス】

「国際大会と比べたら、(総合はまわりから)優勝するだろうという見られ方がある。その中でしっかり勝って、優勝できたことに価値があるのかなと思います」

大堀彩(トナミ運輸)との決勝を制し、4年ぶり4回目の総合優勝を飾った山口茜(再春館製薬所/上写真)。試合後の優勝会見では、総合で勝つ意味について、こう語った。

今大会は、総合3連覇中だった奥原希望(太陽ホールディングス)が大会直前に棄権。他の日本代表選手も序盤で姿を消す波乱がある中、山口は順当に決勝へと勝ち上がった。一方、反対のヤマから勝ち上がってきた大堀も、準決勝では同じチームメートの仁平菜月を2-0で完封。3年ぶりの決勝を前に、「100パーセントの力を出していければ」と意気込みを語っていた。

初優勝をねらう大堀に対し、山口は第1ゲームの序盤から先手を奪った。「今日は自分でスピード感をもって、積極的に攻撃していくプランだった」と山口。6オールから3連続ポイントで引き離すと、その後は素早いフットワークからラリーの主導権を握り18-12。その後も隙を与えず、21-13で第1ゲームを先制した。

「フィジカルはもちろん、技術のところでも足を止められた」と大堀。第2ゲームで巻き返しをねらうべく持ち味のカットから崩しにいったが、山口の正確で速い返球に苦戦。「相手が技術的にうまさを発揮するような余裕を与えずにプレーできた」と山口。第1ゲーム同様、中盤から点差を引き離して、最後は21-15で山口が優勝をつかみとった。

今年8月に東京で開催された世界選手権で、見事2連覇を達成。この他にもジャパンOP(Super750)や全英OP(Super1000)のタイトルをつかむなど、大舞台で結果を出し続けた山口。国際大会の連戦によって疲労が蓄積された中での総合参戦、そして日本一達成だが、「しっかり勝たなきゃいけないところで勝つというメンタル面の成長や、1年間たくさん戦って疲労がなくはない中で、100パーセントにもっていくという部分では、これから世界を転戦していく上で、この経験を活用できたら」という手応えもつかんだ。来年はパリ五輪に向けた過酷な戦いがスタートするが、女王は「まずはケガなく、元気に戦いたい。その中で、自分がより選手として成長していけたらと思います」と、これまでと変わらぬスタイルを貫き通す。

決勝を戦った山口茜(左)と大堀彩

▼決勝(1230日)

山口茜(再春館製薬所)②〔21-13、21-15〕0●大堀彩(トナミ運輸)

文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

投稿日:2022/12/31

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