日本一を決める「第76回全日本総合選手権」が、12月25日に開幕。東京・武蔵野の森総合スポーツプラザを舞台に熱戦が展開されている。大会最終日の30日は、各種目決勝戦を実施。ここでは熱戦を繰り広げた選手たちのコメントを紹介する。
【女子シングルス】
準優勝
大堀彩(トナミ運輸)
――試合を振り返って
フィジカル面はもちろんですけど、技術面で足を止められて。攻撃力の精度も、差なのかなと思いました。
――総合の決勝の舞台に立ったという意味
決勝の舞台に上がれたのは、成長を感じました。前回(2019年)とは違う心構えで臨んだ部分もあって、収穫はたくさんありました。
――収穫とは
精神面で、崩れやすいのをどう直していくか、そこですかね。格下や同じようなレベルが相手であっても負ける可能性がすごく出てきてしまうのは、自分でどうにかなるのかなと思います。そこで崩れては先が見えてこないと思ったので、今回は、そういう意味で、格下ではないですけど、若い選手と戦っていく中で、プライドとチャレンジ精神を意識して臨んだつもりです。
――今年を振り返ってどんな1年だったか
1年の収穫はたくさんありました。やっぱり、前半は苦しくて結果も出ず、試合にも出られず、何をどうしていいかわからない状態でしたが、払拭して前に進もうと思えたのは、まわりでサポートしてくださるみなさんのおかげ。感謝したいですし、なんとかもちこたえた自分も、少しほめてあげてもいいのかなと思います。
――オリンピックレースに向けて
いま現在、海外での結果が出ず、ランキング的にも厳しい位置にいます。でも、それを言っても前に進まないので、目の前のことだけを意識して、100パーセント毎日過ごしていけば、どんな結果でも悔いが残らないと思います。悔いの残らない年にしたいです。
――100パーセントという言葉をよく使う印象です。
自分で自分を信用できない時があるというか、今まで上のレベルでやっても格下に負けることがあったので、自分自身に対して信頼が薄れていた部分もありました。それでも今持っている力を100パーセント出せば、どんな相手にでも勝つチャンスはある、と思っています。戦って負けたら結果は結果。「負けたらどうしよう」と思っている時間があったら、「100パーセント出して当たってくだけろ」と、そういう心境になりました。
取材・構成/江國晴子、バドミントン・マガジン編集部