日本一を決める「第76回全日本総合選手権」が、12月25日に開幕。東京・武蔵野の森総合スポーツプラザを舞台に、12月30日の決勝戦まで熱戦が展開される。大会4日目の28日は、各種目準々決勝を実施。ここでは、注目選手のコメントを紹介する。

桃田賢斗（NTT東日本）

準々決勝結果：大林拓真（トナミ運輸）に2-0で勝利

長い試合を想定しましたが、思った以上にスムーズに動けて、優位に試合を進められました。以前のようにきれいな試合はできないので、相手より一歩でも足を出し、がむしゃらなプレーを心がけました。

結果としてミスも少なかったですし、いい体勢で打てるので、相手を惑わせることができたと思います。練習している分、考えるより先に体が動いている感じで、スマッシュのスピードにも対応できる。ちょっと前は、手を伸ばしてやっと拾えていた球に、今は余裕を持って対処できています。あれだけ拾えるのは久しぶり。いい試合ができました。リーグ戦（S/Jリーグ）ではまだまだという感じでしたが、今はとにかく充実しています。

大林拓真（トナミ運輸）

準々決勝結果：桃田賢斗（NTT東日本）に0-2で敗戦

だいぶ調子を上げてきたつもりでしたが、まだまだだなと思いました。桃田選手がストロークのうまい選手なのは分かっていましたから、自分から打っていこうと思って試合に入りました。出だしは、相手の甘い球をボディに攻めることができたのですが、しっかりコントロールされて、自分が逃げてしまいました。

どれだけいいロブやクリアーが来ても、自分は強打でいかなければいけなかったと思いますが、相手のいい球に対し、ビビって打てなかった。それが、1ゲーム目の途中から点を取られたところだと思います。2ゲーム目は、自分の方がシャトルが飛ぶコート。相手は思い切り打てるので、また自分が逃げてつないでしまいました。

今年は自分の中で一番いい1年だったと思います。自分は日本代表選手ではないので、また代表に入れたら、そこでいい結果を残していければと思います。今は、世界を見ても、自分や秦野のように（強い、あるいは速い球を積極的に）打っていくスタイルがトレンド。アキレス腱を切って、そのプレーができていませんでしたが、今年はプレーが戻ってきた。そこは変えずに、もっと強みを磨いていければと思います。

取材・文／楊順行、平野貴也

写真／バドミントン・マガジン編集部