10月15日に山梨県甲府市で開幕した第73回全日本学生選手権。大会2日目の16日は、小瀬スポーツ公園体育館にて男女ともに団体戦の準決勝と決勝が行なわれ、大学日本一をかけて熱い戦いが繰り広げられた。ここでは、法政大が9年ぶりの頂点に立った女子団体のダイジェストをお伝えする。
個人戦の決勝、準決勝は10月20日(木)に実施!
【女子団体】
女子団体6連覇中の筑波大は、今大会でも準決勝まですべて3−0で勝利するなど、順調な勝ち上がりを見せていた。しかし、準決勝では法政大がついにその勢いを止めた。第3シングルスまでもつれたこの試合、最後は法政大の山田楓が筑波大の染谷菜々美にストレート勝ち。ついに女王を止めた法政大が、決勝進出を決めた。一方、反対の山では日本体育大と龍谷大の準決勝も接戦となったが、こちらは龍谷大が3−1で勝利。初優勝まであと一つと迫った。
迎えた決勝戦。法政大は内田美羽(上写真)、山田楓の第1・2シングルスがいずれもストレート勝ちしてチームに勢いを与える。しかし、龍谷大も昨年のインカレ個人ダブルス優勝ペア・植村理央/佐藤灯が宮﨑淳美/三輪朋香に18本オールで勝利。すると、龍谷大は第2ダブルスの中出すみれ/田邊裕美も続きスコアは2−2。勝負の行方は第3シングルスへと持ち込まれた。
法政大の得点源である宮﨑と、龍谷大の4年生・佐藤の対戦となった第3シングルスは、第1ゲームを18本で佐藤、第2ゲームを14本で宮﨑と分け合った。勝負のファイナルゲームでは、中盤以降、宮﨑がリードを広げてゲームを有利に進めると、最後は佐藤に追い上げられたが18本でフィニッシュ。難敵を連破してきた法政大が、9年ぶりの栄冠を獲得した。
優勝:法政大
森優紗主将「ずっと優勝を目標に練習してきたので、すごくうれしいです。決勝戦では、厳しい状況はたくさんあったんですけど、最後までみんなで勝つんだという気持ちで戦えたことが優勝できた要因だと思います。(最後の宮﨑は)単複兼ねてキツイ状況だったと思いますが、本当に気持ちで最後まで戦って、勝ってくれたのでうれしいです」
準優勝:龍谷大
3位:筑波大
3位:日本体育大
▼決勝
法政大 3−2 龍谷大
S1 内田美羽②〔21−9、21−9〕0●貴田那菜子
S2 山田楓②〔21−18、21−16〕0●小方里羽
D1 宮﨑淳美/三輪朋香●0〔18−21、18−21〕②植村理央/佐藤灯
D2 海老原香澄/宮澪里●0〔17−21、13−21〕②中出すみれ/田邊裕美
S3 宮﨑淳美②〔18−21、21−14、21−18〕1●佐藤灯
▼準決勝
法政大 3−2 筑波大
S1 宮﨑淳美●0〔13−21、17−21〕②栗原あかり
S2 内田美羽②〔21−17、21−10〕0●佐川智香
D1 海老原香澄/宮澪里●0〔14−21、16−21〕②大石悠生/神山和奏
D2 宮﨑淳美/三輪朋香②〔21−19、20−22、21−18〕1●青木もえ/長廻真知
S3 山田楓②〔21−13、21−16〕0●染谷菜々美
龍谷大 3−1 日本体育大
S1 貴田那菜子②〔23−21、14−21、21−15〕1●神山歩美
S2 山本羽純●1〔21−14、9−21、19−21〕②釜谷知佳
D1 植村理央/佐藤灯②〔21−9、21−7〕0●小川星実/十亀加奈江
D2 中出すみれ/田邊裕美〔16−21、21−16、16−19、打切り〕千葉美采/関野里真
S3 小方里羽②〔21−17、21−13〕0●木林千耀
▼準々決勝
筑波大 3−0 同志社大
法政大 3−2 明治大
日本体育大 3−1 立命館大
龍谷大 3−2 北翔大
文/吉井信行
写真/井出秀人