8月26日に開催されたBWF世界選手権2022(東京体育館)5日目は、各種目準々決勝が行なわれた。順当な勝利から波乱も起こった精鋭たちの試合を、ダイジェストでお伝えする。
世界選手権2022
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【男子シングルス】
男子シングルスは第1シードのビクター・アクセルセン(デンマーク)と、3回戦で石宇奇(中国)との激闘を制したアンソニー・S・ギンティン(インドネシア)が対決。好勝負が予想されたが、その期待を裏切ったのが東京オリンピック金メダリストのアクセルセン。「今日のデキはとてもよかったと思っている」と振り返ったように、スピードのあるギンティンを見事完封。10本、10本に抑えて準決勝進出を決めた。次戦は、こちらも準々決勝での接戦を制した周天成(チョウ・ティエンチェン/台湾)と対戦する。
もう一方のヤマからは、前回王者のロー・ケンイゥ(シンガポール)を下したクンラビット・ビティサラン(タイ)と、インドのプラノイ・H.S.を破った趙俊鵬(ツァオ・ジュンペン/中国)が準決勝に勝ち進んだ。日本の奈良岡功大、西本拳太らを下して勝ち進んでいるクンラビットは、世界選手権で初のメダルが確定。「前回大会よりも、今回のほうが動きはいい」と振り返りつつ、「でも、奈良岡との勝負などで疲れもある。明日は左利きの選手なので、コーチとしっかり戦略を立てていきたい」と、次戦への意気込みを語った。
女子シングルスは、戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)、陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)アン・セヨン(韓国)、そして山口茜がベスト4に進出。準々決勝でミシェル・リー(カナダ)に2-0のストレート勝ちを飾った陳雨菲は「順調のように見えたかもしれませんが、決してそうではなかったです。苦しい試合でした」と話し、次戦の戴資穎戦に向けては「風の流れを早く察知して、ショットの強さをうまく調整して戦いたい」と語った。
山口との対戦が決まったアン・セヨン(韓国)は、準々決勝で中国の韓悦(ハン・ユェ)と70分の好勝負を展開。2-1で勝利後、山口戦に向けての対策を聞かれると「カギは自分からミスをしないこと。あとは山口選手から学ぶ気持ちで、欲を出さずに戦いたい」と語った。
男女シングルス・準々決勝の結果、準決勝の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準々決勝(8月26日)
ビクター・アクセルセン(デンマーク)②〔21−10、21−10〕0●アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)41分
趙俊鵬(中国)②〔19−21、21−6、21−18〕1●プラノイ・H.S.(インド)64分
周天成(台湾)②〔14−21、21−11、22−20〕1●ジョナタン・クリスティ(インドネシア)70分
クンラビット・ビティサラン(タイ)②〔21−12、17−21、21−8〕1●ロー・ケンイゥ(シンガポール)65分
▼準決勝(8月27日)
ビクター・アクセルセン − 周天成
クンラビット・ビティサラン − 趙俊鵬
【女子シングルス】
▼準々決勝(8月26日)
陳雨菲(中国)②〔21−18、21−17〕0●ミシェル・リー(カナダ)46分
戴資穎(台湾)②〔21−16、21−9〕0●ブサナン・ンバルンパン(タイ)45分
アン・セヨン(韓国)②〔21−14、15−21、22−20〕1●韓悦(中国)70分
山口茜②〔21−17、21−17〕0●キャロリーナ・マリーン(スペイン)54分
▼準決勝(8月27日)
山口茜 − アン・セヨン
陳雨菲 − 戴資穎
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO