8月26日に開催されたBWF世界選手権2022(東京体育館)5日目は、各種目準々決勝が行なわれ、日本代表選手が登場。ここでは、男子ダブルスに出場した保木卓朗/小林優吾の試合結果とコメントをお伝えする。
世界選手権2022
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【男子ダブルス】
ともに180センチを越える長身インドペアとの対決となった保木卓朗/小林優吾。大会連覇に向けて最初の山場と見られていたが、その壁は高く、2人は乗り越えることができなかった。
第1ゲーム、序盤からリズムをつかんだのはシェティ/ランキレッディだった。保木/小林は高さのあるインドペアにドライブやつなぎ球の部分で先手を奪いにいくも、逆に相手に押し返されて5-12。「ノーロブの対策をしてきたけど、相手のクオリティが高かったし、自分たちはワンテンポ遅れていた」と小林。ここから7連続ポイントで逆転したが、主導権を取り切れず22-24で第1ゲームを落とした。
第2ゲームに入ると、スピードが落ちたインドペアに対して保木/小林が21-15で取り切り、勝負の行方はファイナルゲームへ。流れを取り戻し、後半のスタートで先手を奪いたかったが、ドライブ勝負では日本ペアのミスが目立った。保木/小林が5-11で折り返すと、ここから一気にスピードを上げたのがインドペア。「いつもやっている選手だったら前衛を抜けていく球も、手を出してくる。相手がそこでミスをしても、それがプレッシャーになっていた」(保木)と、保木/小林は得意のアタックに持ち込めぬまま14-21で敗戦。トマス杯優勝で勢いに乗るインドを止められず、保木/小林の連覇の挑戦は潰えた。
【コメント】
−−ドライブ勝負で主導権を握れなかった
保木 今日は相手のやり方にハマってしまった。相手が上げた球を打つ自分たちのスタイルではなく、身長が高いペアなので、サイドを速い展開でつかれてしまい、自分たちが苦しんでしまいました。2ゲーム目を自分たちが取ることができので、突破口があったのではないかと思うけど、ファイナルゲームの出だしで点差を離されてしまったのが残念です
小林 ノーロブの対策をしてきたけど、相手のクオリティが高かったし、自分たちはワンテンポ遅れていたかなと思います。差ができてしまって、最後は詰められてしまったり、(レシーブなどの)逃げ場が1カ所、2カ所になって、最終的には相手にパンと決められてしまった。ああいう長身ペアとのやり方を、もっともっと練習しないといけないかなと思います。
−−1ゲーム目を取り切れなかったのが痛かった
保木 出だしが悪くて、でも後半は追いつくはできていた。あそこで取りきれていたら展開は変わっていたけど、取りきれないのが今の自分たちの実力。そこを振り返っても戻ることはできない。世界選手権は大きな大会ですが、競技を続けていく中では一つの大会でしかない。ここから切り替えて、次のジャパンOPで頂点をめざすほうに切り替えたいと思います。
−−相手の高さは想像以上だったか
保木 いつもやっている選手だったら前衛を抜けていくと思うのに、手を出してくる。ミスをしても、それがプレッシャーになっていた。そこでうまく自分たちの展開に持っていけなかったです。
−−連覇の難しさ
小林 自分たちは1試合1試合と思っていたけど、前回大会よりもクオリティを上げないといけないとわかっていた。その中で上げきれていなかった。本当に悔しいし、難しい戦いだったなと思います。
−−上げきれなかったのはなぜか
小林 いつも以上に重くなったというか、1点も上げたくないという気持ちが強くなって、つなぎのショットもきれいに、安全に安全にとやっていたら遅くなってしまった。普段なら流れるようにやっていたので、そこが気持ち的に遅くなってしまったと思います。
▼準々決勝(8月26日)
保木卓朗/小林優吾●1〔22−24、21−15、14−21〕②シェティ/ランキレッディ(インド)75分
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳