8月19日から22日にかけて、第52回全国中学校バドミントン大会が青森県武道館で開催。21日は、男女シングルス・ダブルスの2回戦から準々決勝までが行なわれ、それぞれのベスト4が出そろった。ここでは、女子のダイジェストをお伝えする。
【女子シングルス】
女子のベスト4は全員がジュニアナショナルの選手。しかも、全員が初戦からすべて2-0で勝ち上がってきた。
トーナメント表の左上からは、団体戦で優勝した青森山田の主将・東谷悠妃。全中に向けて強化してきたというオフェンス力を存分に発揮して、準々決勝では同じジュニアナショナルの2年生、橋村妃翔(埼玉栄・埼玉)に13本、18本で勝利。団体戦との「二冠」に向けて、強い気持ちで最終日に臨む。
22日の準決勝で東谷と対戦するのは、白川菜結(蘇我・千葉)。重い質感のスマッシュを打ち込みながら、安定したプレーでベスト4一番乗りを果たした。今大会は個人戦のみ出場。全中という大舞台でのジュニアナショナル対決に気合十分だろう。
右上から勝ち上がったのは、埼玉栄の主将・阿部果凛。団体戦の準々決勝ではシングルスで黒星を喫したが、個人戦では正確なショットを刻み続けた。準々決勝では、出場した1年生3人のうち唯一勝ち上がった阿波芽衣咲(柳井・山口)に、17本、16本で勝利。疲れの見える下級生をコート内で走らせ、きっちり仕留めて得点を重ねた。
右下からは、2年生の浅野真央(青森山田・青森)がベスト4進出。団体戦ではダブルスでの活躍も目立ったが、「本職」はシングルス。準々決勝では、四天王寺の主将・神尾朱理にストレート勝利と絶好調だ。軽やかなフットワークから自由自在にショットを放ち、観客席からため息がもれる場面もあったほど。そして、阿部を団体戦・準々決勝で倒したのが浅野。阿部のリベンジなるか、浅野が返り討ちにするか、目が離せない戦いになりそうだ。
▼21日の結果(準々決勝)
東谷悠妃(青森山田・青森)②〔21-13、21-18〕0●橋村妃翔(埼玉栄・埼玉)
白川菜結(蘇我・千葉)②〔21-12、21-14〕0●山川唯奈(紫雲・香川)
阿部果凛(埼玉栄・埼玉)②〔21-17、21-16〕0●阿波芽衣咲(柳井・山口)
浅野真央(青森山田・青森)②〔21-18、21-9〕0●神尾朱理(四天王寺・大阪)
〈準決勝の対戦カード(22日)〉
東谷悠妃(青森山田・青森) - 白川菜結(蘇我・千葉)
阿部果凛(埼玉栄・埼玉) - 浅野真央(青森山田・青森)
【女子ダブルス】
ベスト4一番乗りを果たしたのは、第1シードの榎本紗楓/八嶋未來(蓮田南・埼玉)。2年生だった昨年は団体戦と個人戦に出場しており、団体戦は1回戦、個人戦は2回戦で敗退。今年は団体戦での出場はないが、初戦となった2回戦を2−1で勝ちきり、磨き上げたコンビネーションで勝ち上がった。
榎本/八嶋と対するのは、大津妃奈乃/関野妃奈(羊丘・北海道)。小学生からペアを組んでおり、こちらもコンビネーション抜群。準々決勝では、同じく小学生からペアを組む榮代結子/本田乙葉(美川・石川)との激闘を制し、準決勝進出を果たした。角度ある連続攻撃は威力抜群だ。
右上から勝ち上がったのは、青森山田の小山涼風/中根千夏。団体戦準決勝では黒星を喫し、個人戦でも厳しい戦いが続いたが、強い気持ちで勝利を重ねた。準々決勝では開催地・弘前第一の強豪ペア、三上真奈/佐々木風香にファイナルゲーム21-16で勝利。激しい打ち合いとなった「青森対決」を勝ちきり、青森山田として「三冠」の夢をつないだ。
最後にベスト4入りを決めたのは、団体戦準優勝の四天王寺のエースペア、米本宙那/山中杏哩。団体戦では4戦全勝、個人戦はすべて2−0で勝ち上がった。長身の米本のスマッシュと、小柄な2年生の山中の前衛がかみ合った時の攻撃力は出色。青森山田の小山/中根との準決勝は、意地と意地のぶつかり合い。激闘になること必至だ。
▼21日の結果(準々決勝)
榎本紗楓/八嶋未來(蓮田南・埼玉)②〔22-20、21-10〕0●鈴木彩未/伊東陽南(青森山田・青森)
大津妃奈乃/関野妃奈(羊丘・北海道)②〔21-16、18-21、21-18〕1●榮代結子/本田乙葉(美川・石川)
小山涼風/中根千夏(青森山田・青森)②〔18-21、21-14、21-16〕1●三上真奈/佐々木風香(弘前第一・青森)
米本宙那/山中杏哩(四天王寺・大阪)②〔21-18、21-14〕0●戸上凛/木村ひなの(聖ウルスラ学院英智・宮城)
〈準決勝の対戦カード(22日)〉
榎本紗楓/八嶋未來(蓮田南・埼玉) - 大津妃奈乃/関野妃奈(羊丘・北海道)
小山涼風/中根千夏(青森山田・青森) - 米本宙那/山中杏哩(四天王寺・大阪)
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取材・文/平田美穂
写真/川口洋邦