高校生の夢舞台・インターハイ(全国高校総体)。バドミントン競技は7月23日に開会式が行なわれ、競技は24日、25日に団体戦、26日から28日まで個人戦を実施する。
ここでは、インターハイ特別企画として、『バドミントン・マガジン8月号』で掲載中の展望記事をバド×スピ!に公開。女子団体の展望を紹介する。
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柳井商工の“春夏2連覇”なるか。
女王を止めるのは――
優勝筆頭候補は、選抜の覇者・柳井商工(山口)。21年の選抜で初の日本一に輝いたチームは、同年のインターハイ、そして今年3月の選抜と、3大会連続で頂点に立っている。2年連続で春夏連覇を達成できるかに注目だ。
その柳井商工は、3冠候補のエース・明地陽菜を筆頭に単複ともに穴がなく、どこからでもポイントをねらえるのが強み。強豪・青森山田(青森)、もしくは選抜8強の名経大市邨(愛知)との対戦が見込まれる準々決勝が最初の山場となりそうだ。「個人戦も含めて、完全制覇が目標。現状に満足せず、さらに上をめざして練習を積み重ねてきた」と竹光唯至監督。チーム一丸で栄冠を奪いにいく。
ここに待ったをかけたいのが、柳井商工が優勝した3大会すべてで決勝を争ったふたば未来学園(福島)だ。選抜複3位の須藤海妃/山北奈緖らU19ジュニアナショナルメンバーの2年生3名を中心に、「今持っている力をコートで出し尽くして、最後まで戦い抜く」(大久保菜摘監督)と、強い気持ちで王座奪還をめざす。
この2校の争いに割って入りたいのが、倉敷中央(岡山)や四天王寺(大阪)といった選抜上位校たち。倉敷中央は吉川天乃をエースに据えて、初の決勝進出を果たして日本一まで駆け上がれるか。四天王寺は順当に勝ち上がれば、準決勝で柳井商工と対戦。選抜でも準決勝で対戦して敗れているだけに、雪辱を果たせるかに注目だ。
そのほか、全国大会の個人戦で上位の実績を持つ選手が多数いる青森山田、21年の選抜からほぼ同じメンバーで挑む九州1位の諫早商(長崎)は集大成の年とあって気合十分。また、開催地・徳島代表として一つでも多く勝ちたい城東と徳島商の活躍にも期待したい。
★Close-up!
青森山田(青森)
選抜では3回戦で四天王寺に敗れ、まさかのベスト16に終わった青森山田。これまで何度も全国優勝を果たしてきた名門は今大会、藤田真人監督が「青森山田のもう一人の監督」と信頼を置くエース・石川心菜を単複のエースに据え、21年選抜3位の遠藤心夏/小笠原未結、6月の東北大会を制した成長株の小林優花など「5ポイントに穴がない」(藤田監督)強みを生かして戦う。
石川は「団体日本一が一番の目標」と意欲を燃やす。「チーム全体でメンタル面の強化に取り組んできた」(石川)という気持ちの強さで、2015年以来の王座奪還なるか。
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文/吉井信行(本稿はバド×スピ!に掲載するにあたり、一部加筆・修正をしています)
写真/BBM