6月3日、BIPROGYバドミントンチームが東京都江東区の有明スポーツセンターにおいて公開練習を行なった。
2022年4月に、日本ユニシスからBIPROGYへ社名変更したのに伴い、同社バドミントン部もBIPROGYバドミントンチームとなった。公開練習では、東京オリンピックのミックスダブルスで銅メダルを獲得した渡辺勇大/東野有紗をはじめ、日本代表として活躍する顔ぶれも新ユニフォームに身を包んで、汗を流した。
BIPROGYは、渡辺/東野をはじめ、男子シングルスの渡邉航貴、女子シングルスの髙橋沙也加、女子ダブルスの中西貴映/岩永鈴、混合ダブルスの金子祐樹/松友美佐紀が日本A代表に名を連ねる。
BIPROGYとして臨む初の団体戦である全日本実業団(6月15日~19日/大阪府大阪市)は、A代表の男女7選手が国際大会のインドネシアOPに出場するため不在となるが、女子は社会人3年目の大竹望月と同2年目の髙橋美優が先日の日本ランキングサーキット(5月28日~6月1日/埼玉・サイデン化学アリーナ)で優勝するなど、若手が急成長している。男子も、4月にシングルスの新人選手が2名加入していることもあり、全日本実業団は若手中心の布陣となりそうだ。
A代表が不在という状況はどの上位チームにとっても同じ。2週間後に迫る全日本実業団について「どこが勝ってもおかしくない大会」と見る坂本修一総監督は、若手の勢いに期待を寄せている。
一方、A代表選手たちは、6月14日からSUPER1000のインドネシアOPに出場。渡辺/東野や金子/松友は、この日は混合ダブルスのゲーム形式練習を行なった。練習後に囲み取材に対応した渡辺と東野は、間近に迫ったインドネシアOP、そして8月に東京で開催される世界選手権への意気込みを語っている。
渡辺勇大
「社名が変わって、それと同時に僕自身もプロ選手になって、いろんな意味で新しいスタートだと思っています。連戦の中で気持ちの切り替えというのは難しいものですが、社名変更や契約形態の変更は僕自身に新しい風を吹き込んでくれていますし、いい流れでここまで来られていると実感しています。
インドネシアOPはSUPER1000なので、ポイントも大きいし、賞金も高い。バドミントンが盛んな地域なので観客を味方につけて、結果を残したいと思います。世界選手権は、ここまで銅メダル、銀メダルと一歩ずつ前進していますが、まだ世界選手権の“おにぎり”のような形をした金メダルを持っていないので、それが欲しいですね」
東野有紗
「社名が変わり、勇大くんもプロ契約になり、自分自身も今まで以上に責任感をもって、4月から臨めていると思います。5月のタイOPでは、準決勝で久しぶりに対戦した中国ペアに対して、ファイナルゲームの20オールという競った場面でちょっとしたミスというのが出てしまったので、そういった勝負どころで自分たちが優位に立てるようにしたいです。
まずはインドネシアOPでいい成績を残して、世界選手権にもいいコンディションで臨めるように。世界選手権に関しては、日本代表のジェレミー(・ガン)コーチとも、『銅メダル、銀メダルときて、次は金メダルだね』と話しているので、ジェレミーコーチも含め3人で、次こそ金メダルを取れるように頑張っていきます」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/高原由佳