国内のトップ選手が集う2022日本ランキングサーキット大会（埼玉・サイデン化学アリーナ）が、5月28日に開幕。トマス／ユーバー杯に参戦したメンバーも出場するなど、ハイレベルな戦いがくり広げられている。大会4日目の31日は各種目準決勝が行なわれ、決勝の対戦カードが決まった。
【女子ダブルス】
全日本総合決勝の再戦となった日本B代表対決は、櫻本絢子（上写真・奥）／鈴木陽向（ヨネックス／NTT東日本）が2-0で勝利。宮浦玲奈／保原彩夏（ヨネックス）へのリベンジを果たした。違う所属チームの左右ペアということもあってか、準々決勝までは真ん中でぶつかるシーンも見られた櫻本／鈴木。準決勝では年上の櫻本がラリー中に声をかけ、スムーズに動いていた。右左ペアとして練習を積んできた宮浦／保原に対して攻撃力全開。第1ゲームは21-19で櫻本／鈴木が先取した。第2ゲームも攻め合う形は変わらず、競り合う展開。櫻本／鈴木が先にマッチポイントを握るも、宮浦／保原が追いつき20-20。ラリーの中で積極的に前に出た鈴木のプッシュで21-20と2回目のマッチポイントを迎えると、最後は櫻本がクロスのハーフへと落としたシャトルを、宮浦／保原が拾いきれず。櫻本／鈴木が2-0で勝ちきり、決勝進出を決めた。
準決勝はヨネックス選手3人ということで、コーチ席は無人。前日の準々決勝で敗れた篠谷菜留（NTT東日本）が、「ひなた一本！」「アヤコさん一本！」とスタンドからかけ続けた声は、勝った二人の後押しになったことだろう。
もう1試合は青森山田高校の先輩後輩ペア、大竹望月（上写真・右）／髙橋美優（BIPROGY）が、松本麻佑／曽根夏姫（北都銀行）にストレート勝ち。接戦の第1ゲームを23-21で奪って臨んだ第2ゲームは、中盤までリードされる展開。ここぞという場面ではA代表の松本のショットが決まり、松本／曽根が得点を重ねていく。大竹／髙橋も気持ちを切らさず攻め続けて12-12で追いつくと、そこから松本／曽根にミスが重なり、大竹／髙橋が18-12と一気にリード。20-14で迎えたマッチポイントから1点返されたが、最後は髙橋のドライブレシーブに曽根が反応できず。
決勝進出をつかんだ大竹／髙橋は、「ヨッシャー！」と声を合わせた。曽根も大竹／髙橋と同じ青森山田高出身。今回は後輩ペアに負ける形となったが、世界ランカーの松本と組んだ4試合は大きな財産になったはず。B代表復帰をめざす大竹／髙橋とともに、これからに期待したい。
5月31日の結果は以下の通り。
▼準決勝（5月31日）
大竹望月／髙橋美優（BIPROGY）②〔23-21、21-15〕０●松本麻佑／曽根夏姫（北都銀行）
櫻本絢子／鈴木陽向（ヨネックス／NTT東日本）②〔21-19、22-20〕０●宮浦玲奈／保原彩夏（ヨネックス）
▼決勝（6月1日）
大竹望月／髙橋美優（BIPROGY） − 櫻本絢子／鈴木陽向（ヨネックス／NTT東日本）
取材・文／平田美穂
写真／黒崎雅久