高校生の春の大一番「全国高校選抜大会」。コロナ禍により一部チームに棄権はあったものの、25日に開幕。大会は栃木県宇都宮市の日環アリーナ栃木で28日まで開催される。25日は、団体戦の男女各1〜3回戦を実施。ベスト8が出そろった。ここでは、女子団体のダイジェストをお伝えする。
【女子団体ダイジェスト】
今年は5年に一度の記念大会。団体戦は出場枠が拡大され、インターハイと同様、都道府県代表による熱戦が繰り広げられた。
大会初日、最初にベスト8進出を決めたのは、昨年、春夏連覇を達成した第1シードの柳井商工（山口）だった。柳井商工は初戦となった2回戦の関東第一（東東京）戦を3−0で快勝すると、続く3回戦でも新潟青陵（新潟）を寄せ付けずにストレート勝ち。「選手が与えられている責任を果たしてくれたと思います。明日はもう1回、気持ちと身体と頭を準備して、自分たちがチャレンジャーという気持ちを大事に戦っていきたい」（竹光唯至監督）。
また、昨年はその柳井商工と春夏ともに決勝を争っている第2シードのふたば未来学園（福島）は、1年生が主軸となるチームながらも、2回戦の福井工大附福井（福井）と、3回戦の淑徳巣鴨（西東京）に、いずれも3−0の快勝。王座奪還の第一歩として、まずは準々決勝進出へと駒を進めた。
熱戦が繰り広げられたのは、四天王寺（大阪）と青森山田（青森）という実力校同士が激突した3回戦だ。2面展開で試合がスタートすると、ダブルス1本ずつを取り合い、勝負の行方はシングルスへ。四天王寺は、第1単の原菜那子がファイナル18本で制すると、第2単の岩城杏奈は第1ゲームを落としながらも第2ゲームを13本としてファイナルゲームに持ち込んだ。この時点ですでに第3単の試合も始まっていたが、岩城は単エースの意地を見せて11本で勝利。激戦を３－１で制した四天王寺の木山琉聖キャプテンは、「今日の勢いのまま最後まで、優勝というところまでみんなで頑張っていきたい」と春の頂点を見すえていた。
その他では、昨年は春夏ともに3位に入った倉敷中央（岡山）や、福岡常葉（福岡）との接戦に競り勝った名経大市邨（愛知）、西武台千葉（千葉）、諫早商（長崎）、日章学園（宮崎）がベスト8進出を決めている。
大会2日目となる26日は、団体戦の準々決勝から決勝戦までが行なわれる。
【女子団体・準々決勝対戦カード】
柳井商工（山口） ― 名経大市邨（愛知）
西武台千葉（千葉） ― 四天王寺（大阪）
倉敷中央（岡山） ― 諫早商（長崎）
日章学園（宮崎） ― ふたば未来学園（福島）
◆女子団体初日（１回戦～３回戦）の結果はこちら
取材・文／吉井信行
写真／井出秀人