日本の頂点をかけて争われる第75回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。世界選手権(スペイン・ウエルバ)に出場した日本代表選手らは不参加となったが、国内の各カテゴリーのトップ選手らが集結。日本一をめざして白熱した戦いを繰り広げている。ここでは、各種目のダイジェストを紹介する。
【混合ダブルス】
今年の全日本総合、最終試合となった混合ダブルス。日本B代表の緑川大輝(上写真・右)/齋藤夏(早稲田大/ACT SAIKYO)と、仁平澄也/朝倉みなみ(NTT東日本)が対戦した。
大会直前に結成された仁平/朝倉だが、同じチームには世界選手権銅メダルの山下恭平/篠谷菜留、B代表の西川裕次郎/尾﨑沙織(今大会は棄権)がいる。1回戦からファイナルゲーム2試合を乗り越え、ペア力を高めて勝ち上がってきた。しかし、国際大会優勝の実績もある緑川/齋藤が序盤からリード。まずは、長身の仁平にいい形で打たせない。そして、磨き上げたコンビネーションで相手を崩し、エースショットを打ち込んでいく。サービスまわりから有利な展開をつくる技術もあり、5連続得点、7連続得点と差を広げていった。仁平/朝倉も、仁平の豪快なスマッシュなどで連続得点を奪う場面もあったが、第1ゲームは21-14で緑川/齋藤が先取した。
第2ゲームも緑川/齋藤のコンビネーションが冴える。驚異のカバー力を誇る緑川が後衛から多彩なショットを放ち、浅くなったところを確実に仕留める。齋藤の前衛も機能して、混合ダブルスらしいラリーで得点を重ねていった。仁平(上写真・手前)/朝倉は第1ゲームより長いラリーができるようになり、朝倉がレシーブエースを奪うなど見せ場もつくった。しかし、スピードを上げてきた緑川/齋藤には対応できず。最後まで落ち着いたシャトルさばきを見せた緑川/齋藤が、20-13でチャンピオンシップポイントを迎えた。最後はハーフをねらったレシーブに齋藤が飛びつき、相手コートにポトリと落としてゲームオーバー。A代表不在の中、次代を担う若きB代表が頂点に立った。
▼決勝戦
緑川大輝/齋藤夏(早稲田大/ACT SAIKYO)②〔21-14、21-13〕0●仁平澄也/朝倉みなみ(NTT東日本)
準優勝:仁平澄也&朝倉みなみ(NTT東日本)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳