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高野将斗&玉手勝輝が全試合ストレート勝ちで初の日本一!【全日本総合バドミントン2021】<男子ダブルス決勝戦結果>

日本の頂点をかけて争われる第75回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。世界選手権(スペイン・ウエルバ)に出場した日本代表選手らは不参加となったが、国内の各カテゴリーのトップ選手らが集結。日本一をめざして白熱した戦いを繰り広げている。ここでは、各種目のダイジェストを紹介する。

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選手コメント
トーナメント表

【男子ダブルス】

男子ダブルス決勝は、第1シードの高野将斗(上写真・右)/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)と、第2シードの井上拓斗/三橋健也(日本ユニシス)の対決。代表復帰をめざす高野/玉手と、現B代表の井上/三橋。譲れない頂点に向けて、熱い戦いがくり広げられた。

高野/玉手は、前衛が得意な井上を後ろにまわすラリー展開。自分たちは素早くトップ&バックとなって攻め込み、前衛がネット前でプレッシャーをかける。押し込まれる形の井上/三橋にアウトなどのミスが重なって、序盤は7-1で高野/玉手がリード。

しかし、長くA代表として世界で戦ってきた井上は、多彩なショットを的確に打ち込む。三橋の強打を引き出しながら、確実に点差を詰めて13-13の同点。ここからは、互いにスマッシュから前を取り合う男子ダブルスらしい展開に。長いラリーの中で甘いところを見逃さず仕留める、手に汗握る時間が続いた。終盤は高野/玉手が前に出て高い位置でレシーブ。相手を押し込んで3連続ポイントを奪い、21-18で第1ゲームを先取した。

第2ゲームも序盤から高野/玉手がリード。サービスまわりから前衛がつかまえ、点を奪っていく。低い展開では高野/玉手に分があるかと思われたが、井上(上写真・手前)/三橋はドライブレシーブのコースを読むなど、前衛が機能しはじめる。三橋の連続スマッシュも決まり、第2ゲームも中盤15-15から競り合う展開となった。

井上/三橋は、井上が前、三橋が後ろの形が多くできるようになり、いい形で点を奪う。三橋のフェイントドロップなどで19-18とリードし、ファイナルゲームに向けて集中力を高める。しかし、ここで高野/玉手は下がらなかった。バック側ハーフ付近のシャトルに、玉手がラウンド入ってスマッシュ。クリアーかロブでつないでもいい場面だったが、勝利への執念を感じさせる気迫で跳びつき、ラケットを振り抜いた。

これで19-19と追いつくと、連続スマッシュを打ち込んで20-19。高野/玉手がチャンピオンシップポイントを迎えた。最後は玉手がショートサービスから、相手のリターンをつかまえてプッシュ。勝負を決めたのは、試合序盤から冴えていたサービスまわりだった。ネット前の玉手はコート上で大の字になり、後ろで待ち構えていた高野は両手を大きく突き上げた。試合後は、「自分たちがやるべきことをやった結果での優勝」とコメントした玉手。代表落ちという悔しさを乗り越えた二人が、全試合ストレート勝利で日本一のタイトルを手にした。

▼決勝戦

高野将斗/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)②〔21-18、21-19〕0●井上拓斗/三橋健也(日本ユニシス)

優勝:高野将斗(左)/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)

準優勝:井上拓斗/三橋健也(日本ユニシス)

文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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