日本一を決める「第75回全日本総合選手権」が、12月25日に開幕。東京・武蔵野の森総合スポーツプラザを舞台に、12月30日の決勝戦まで熱戦が展開される。大会4日目の28日は、各種目準々決勝を実施。ここでは、注目選手などのコメントを紹介しよう。
奥原希望(太陽ホールディングス)
準々決勝結果:大家夏稀(NTT東日本)に2-0で勝利
昨日は1ゲーム目の点の取り方がよくなかったですけど、今日はまず点数の取り方、集中力のもっていき方に気をつけました。2ゲーム目で一時逆転されましたが、ガマンできたのかなと思っています。2ゲームで逆をつかれた場面もありましたが、逆をつかれると踏ん張りがまだきかないので不安要素ではあります。体力的な部分ですね。
あとは反応とか準備とか、戦略的な部分も足りていないですし、無意識に反応する反射というのもまだまだです。意識して準備しないと、前のようにスッと足が出る状態ではありません。右足は10月中旬に手術をして、ゼロからのスタートでした。そのあいだは、ヒザをケガしたときと同じく、まずは競技復帰のための基礎リハビリから始め、いつコートに戻れるかなというのを考えながら、日々やっていた感じです。
3連覇は簡単ではないと承知のうえで、明日は切りかえて覚悟をもってコートの上に立てるようにします。もし佐藤(冴香)さんが勝てば、対戦できるのが最後なので、先輩の積み上げた意思を私が受け継ぐことができるように、正々堂々といい試合ができればいいなと思います。
(11月に亡くなった大宮東高時代の恩師、大高史夫先生について聞かれ)3年間一緒にいたので、言葉というより……(涙をこらえて)、先生はいつも見守りながら、やりたいようにやらしてくださって、成長できる環境を整えて、今思えば先を見てくれていたのかなと思うとありがたかったです。最後は鹿児島の小学生も指導され、結果を見ているとやっぱり大高先生のパワーってすごいんだなと感じます。大高先生はどこにいても変わらず応援してくれているので、先生のバドミントン愛に負けないように、しっかり応えなきゃという思いでいます。
大家夏稀(NTT東日本)
準々決勝結果:奥原希望(太陽ホールディングス)に0-2で敗退
2年前に準々決勝で対戦したときに、自分のプレーを出したつもりだったんですけど、全然相手にならなくて、今年は去年の総合で負けてから奥原さんに勝つつもりで1年練習してきました。やりきった結果が負けてしまったんですけど、2年前よりはいい試合もできたし、次につながる試合だったと思います。
試合に入る前は相手に関係なく、自分のプレーを出せれば、勝てると思ってコートに立ちました。相手が対応してきたときに、もっといろいろやれたらよかったんですけど、視野が狭くなってミスが増えてしまった。そこを課題としてやれたらと思います。
パリ(五輪)をめざして、A代表に勝つつもりで1年間やってきたので、今日の負けはすごく悔しいですけど、ここからパリに向けて諦めずに頑張っていきたいです。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/バドミントン・マガジン編集部