12月19日に開催されたBWF世界選手権2021(スペイン・ウエルバ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。
【男女シングルス】
どちらか勝っても初の世界一となる、女子シングルスの頂上決戦。至高の戦いに挑んだのは、日本のエース・山口茜(上写真)と世界ランク1位の戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)。山口は準々決勝でアン・セヨン(韓国)をファイナゲームの末に下し、準決勝では中国の若手選手を2-0で退けての決勝進出。一方の戴資穎は、前回大会(2019年)優勝のプサルラ・V.シンドゥ(インド)、中国の何冰嬌(へ・ビンジャオ)など、ライバルたちをしっかり抑えて世界一に王手をかけていた。
試合は第1ゲーム序盤から互いに連続ポイントを重ねて10オール。ここから徐々にペースをつかんだのが山口だった。3連続、4連続ポイントで点差を広げ21-14で先制。戴資穎にプレッシャーをかける。
第2ゲームでも主導権は山口が握った。前半こそ9-8と競る展開となったが、ここから山口がスピードアップ。7連続ポイントなどで一気に突き放すと、最後まで集中力を切らさなかった山口が21-11で勝利。強敵を2-0のストレートで退け、初の世界一のタイトルを獲得した。
男子シングルスは、インドのスリカンス・キダムビと、シンガポールのロー・ケンイゥ(上写真)が激突。お互い初優勝をかけた勝負は、東京オリンピック後のワールドツアー後半戦で好結果を残したロー・ケンイゥが、第1ゲームを21−15で先取。接戦となった第2ゲームも、20オールから底力を発揮したロー・ケンイゥが22−20で勝利を飾り、シンガポール勢では全種目通じて初となる世界チャンピオンに輝いた。
19日の男女シングルス決勝の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
ロー・ケンイゥ(シンガポール)②〔21−15、22−20〕0●スリカンス・キダムビ(インド)43分
【女子シングルス】
山口茜②〔21−14、21−11〕0●戴資穎(台湾) 39分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO