11月21日に開催された『2021 ALLJAPAN Badminton高校選抜大会 Moving forward ~みんなの笑顔とともに~』(大阪府・東大阪大柏原高体育館・アリーナ)最終日は、決勝トーナメントの準決勝から決勝までと、順位決定戦などが行なわれた。ここでは、ふたば未来学園(福島)が優勝を飾った決勝トーナメントのダイジェストを紹介する。
11月20日(初日)のダイジェスト&結果はこちら
大会フォトギャラリー(20日&21日)はこちら
【ダイジェスト】
各チームが1、2年生の新チームで挑んだ今大会。出場した11校(12チーム)の頂点に立ったのは、ふたば未来学園だった。メンバーのほとんどが今年のインターハイで優勝を経験しているふたば未来は、準決勝で高岡第一(富山)と対戦。2面展開で始まった試合は第2ダブルスを落としたものの、第1ダブルスの岩野滉也/崎野翔太が選抜王者の大田隼也/佐々木大樹を2-1で打ち破ると、谷岡大后、齋藤駿がシングルスでストレート勝ちを収めて決勝進出を決める。
反対の山からは、九州の雄・瓊浦(長崎)が決勝へ。今大会はエースダブルスの南本和哉をケガで欠く状況だったが、準決勝では、東大阪大柏原(大阪)を3-1で撃破。予選リーグから第1ダブルスで無敗を誇る奥野天斗/縣涼介が東大阪大柏原のエース・犬嶋宏介/野村波輝をストレートで破ると、こちらも今大会負けなしの第1シングルス・栗山寿一が川畑史吹を2-0に抑えて勝利。エースの櫻井煌介もこれに続き、試合を重ねるごとにチームの勢いは増していった。
だが決勝は、その瓊浦の勢いをふたば未来が上回る。ダブルス2試合が同時にスタートすると、ふたば未来は第2ダブルスの崎野/谷岡が先制。その後は齋藤/岩野で挑んだ第1ダブルスと第1シングルスの藤田真矛が立て続けに敗れて1-2と追い込まれたが、ここから強さを発揮。第2シングルスの齋藤、第3シングルスの岩野がそろってコートに入り、岩野が奥野を13本、10本と圧倒すると、最後は齋藤が櫻井とのエース対決を2-1で勝利。瓊浦との接戦を3-2で制したふたば未来が優勝をつかみ取った。
【優勝コメント】
星 大智 監督
「メンバーの多くはインターハイで優勝を経験していますが、新体制になって初めての全国規模の大会。団体戦は何が起こるかわからない分、気を引き締めてやろうということを伝えてきました。選手たちは、負けられないという思いが強かったと思います。結果的に優勝できましたが、少しでも気を抜けばやられてしまうような試合が多かったので、選抜では圧勝できるように練習を重ねていきたいです」
齋藤 駿 キャプテン
「優勝はうれしいですし、このような大会を開催していただき、貴重な経験を積めたことが一番よかったなと感じています。インターハイが終わり、新チームとして新たな気持ちで、チャレンジャーとしてこの大会に臨みました。でも、決勝の最後のシングルスは、やっぱり負けられないというプレッシャーが少しありました。点数を取りたい気持ちが強すぎたことがミスにつながって第1ゲームを取られたのですが、第2ゲームからは、勢いだけでなく、冷静に落ち着いて相手を回していけた。こういったプレーができるようになったのは、成長した部分だと思います。チームとしては、まだまだこれから強くなるチームだと思うので、3月の選抜で優勝できるようにしっかり頑張っていきたい。個人的には、今大会で見つかった課題を克服して、選抜では“圧勝の3冠”を取りたいです」
【決勝トーナメント結果】(21日)
▶準決勝
ふたば未来学園 3-1 高岡第一
岩野滉也/崎野翔太 2-1 大田隼也/佐々木大樹
齋藤 駿/藤田真矛 0-2 野村光河/松久知弘
谷岡大后 2-0 山岸俊介
齋藤 駿 2-0 松久知弘
瓊浦 3-1 東大阪大柏原
奥野天斗/縣涼介 2-0 犬嶋宏介/野村波輝
櫻井煌介/西村陽翔 0-2 池田真那斗/神山剛輝
栗山寿一 2-0 川畑史吹
櫻井煌介 2-0 池田真那斗
奥野天斗 打切り 神山剛輝
▶決勝
ふたば未来学園 3-2 瓊浦
齋藤 駿/岩野滉也●0〔16-21、20-22〕②奥野天斗/縣涼介
崎野翔太/谷岡大后②〔21-12、21-15〕0●櫻井煌介/森阪直弘
藤田真矛●0〔17-21、10-21〕②栗山寿一
齋藤 駿②〔19-21、21-16、21-6〕1●櫻井煌介
岩野滉也②〔21-13、21-10〕0●奥野天斗
▶3位決定戦
高岡第一 3-1 東大阪大柏原
大田隼也/佐々木大樹 2-1 犬嶋宏介/野村波輝
野村光河/増井翔大 1-2 池田真那斗/神山剛輝
山岸俊介 2-0 佐藤瑠活
佐々木大樹 2-0 神山剛輝
大田隼也 0-2 池田真那斗
※第3シングルスは第2シングルスと同時に試合を実施。先に第3シングルスの決着がついたが、全体のスコアは3-1となる。
【5位決定トーナメント】
▶1回戦
聖ウルスラ学院英智 3-0 名経大市邨
比叡山 3-1 水島工
▶5位決定戦
聖ウルスラ学院英智 3-1 比叡山
山岡陸歩/安保武輝 2-1 池山蒼人/衣川真生
片山裕翔/相澤大智 2-0 山本将聖/篠原仙一
飯泉大地 1-2 桑原朋也
安保武輝 2-0 木根拓哉
▶7位決定戦
名経大市邨 3-1 水島工
永森一輝/近藤海裕 2-1 城戸郁也/平田璃月
冨田万南斗/森田康介 2-1 橋村優翔/鷹津蒼斗
鈴川拓実 0-2 小川 遼
永森一輝 2-0 橋村優翔
【下位リーグ結果】※予選リーグ3位のチームによる順位決定戦 ※丸数字は順位
⑨混成チーム
⑩新田
⑪八代東
⑫神戸村野工
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/江見洋子