8月12日(木)に大会4日目を迎えた『富山インターハイ』。この日は、男女ともに個人シングルスが行なわれ、1回戦から準々決勝までが実施された。ここでは、アルビス小杉総合体育センターと、新湊アイシン軽金属スポーツセンターで行なわれた、女子シングルスの模様をお伝えする。
【女子ダイジェスト】
女子シングルスでは、今年3月の全国選抜を制した水津愛美(柳井商工・山口)が、実力通りの力を発揮した。2回戦から登場した第1シードの水津は、準々決勝の猿川優香(八代白百合学園・熊本)とのジュニアナショナル対決を含めた全試合でストレート勝ち。昨日行なわれた個人ダブルスでは敗れているため、目標としていた3冠こそなくなってしまったものの、団体に続いてシングルスでの春夏連覇に向けて好スタートを切った。
その水津と準決勝で対戦するのが、舛木さくら(作新学院・栃木)だ。舛木は「3回戦の中原(鈴・倉敷中央)が一番やりにくい印象があって、そこを抜ければベスト4までいけると思っていた」という言葉通り、中原戦を15本、10本のストレート勝ちで切り抜けると、4回戦と準々決勝も2−0で快勝して準決勝進出を決めた。「3年生にとって集大成の大会。自分のプレーがどこまで通用するかも楽しみながら勝ちにつなげたい」(舛木)
また、右上のヤマでは選抜3位の久湊菜々(岡崎城西・愛知)が順調に勝ち上がった。久湊は、4回戦までをストレート勝ちすると、準々決勝で吉川天乃(倉敷中央・岡山)と対戦。久湊は昨日のダブルスでも準々決勝まで戦っている吉川に疲れが見えたと話したが、「そこで気を緩めてこけて負けたら本当に悔いが残ると思った。1本1本を大切にやっていました」と、第1ゲームを14本で先制すると、第2ゲームは7本と圧倒。明日への意気込みをたずねると「もちろん優勝をめざして頑張ります」と力強く答えた。
そして、この日最後の試合となった杉山薫(ふたば未来学園・福島)と明地陽菜(柳井商工)の対戦は大激戦に。第1ゲームを21−9で制した杉山は、第2ゲームに入ってもリードを奪い、18−13と勝利目前に迫る。しかし、ここから明地が8連続得点で逆転に成功。スコアをタイに戻した明地は、ファイナルゲームでも14−16と杉山にリードを奪われたが、ここから7連続得点を奪い、一気に決着させた。これにより、個人ダブルスでも準決勝進出を果たしている明地が最終日に3冠の可能性を残した。
★女子シングルスの結果(1回戦~準々決勝/トーナメント表)はこちら
<女子個人シングルス準決勝のカード(13日)>
水津愛美(柳井商工) ― 舛木さくら(作新学院)
久湊菜々(岡崎城西) ― 明地陽菜(柳井商工)
※富山インターハイの熱戦の模様は、8月20日(金)発売の『バドミントン・マガジン』9月号でも紹介します!
取材・文/吉井信行
写真/黒崎雅久