7月30日に開催されている東京オリンピック・バドミントン競技(武蔵野の森 総合スポーツプラザ)7日目のデイセッションでは、女子シングルスの準々決勝が行なわれた。前回リオ五輪の銅メダリスト、奥原希望は中国の何冰嬌(へ・ビンジャオ)と対戦。第1ゲームを制した奥原だったが、第2ゲームを奪われファイナルゲームに突入すると、相手の攻撃に押し切られ敗戦。2回目のオリンピックはベスト8に終わった。ここでは、奥原のコメントを紹介する。
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■女子シングルス・準々決勝
結果:何冰嬌(中国)に1-2で敗戦
――試合を振り返って
奥原 相手の上からのショットに対し、最後まで対応しきれなかったところが今日の大きな敗因かなと思います。自分の方が動き的に、フィジカル的に上回っているという自信を持って今大会、挑んできました。スピード展開に対し、自分が主導権を握りながらやっていきたいなっていうプランでした。でも、相手のショット、リズム、スピードを変えるショットに対し、守りきれず、やられてしまう展開が多かったなと思います。
――2ゲーム目は追い風のコートだった
奥原 そういうところもありますね。縦風に対しての戦略もコートそれぞれで変わってきます。思いきり後ろを使う展開、それが使いづらかったところも敗因なのかと思います。
――中国選手に対して
奥原 思ったよりも(力が)伸びていたということは感じませんでした。自分が対応しきれなかった。今回の試合、オリンピックに対して、何冰嬌選手が上回った、それだけだったのかなと思います。
――リオ五輪からの5年間を振り返って
奥原 フットワークだったり、コート内スピード、ラリーのスピードなどを意識して取り組んできました。そこをあげるからこそ、相手にプレッシャーがかかる展開になっていきます。リズムを変える部分で、ゆっくりとした展開も使いながらリズムを変えなければいけないと思ったんですけど。そこは振り返って反省したいなと思います。
ただ、この5年間でプレー面で大きく成長できたと思いますし、人間的にもいろんなことを考えて、学んで、ここまできました。リオよりも結果は良くないですけど、リオよりもはるかに強い『奥原希望』としてコートに立てたと思っています。
――5年間の答え合わせは?
奥原 この一瞬のためにやってきました。本当にたくさんの人に支えられて今、私はいます。その人たちのためにも、一生懸命戦ってきてくれたサポートチームのためにも、その答えを解きたかったですけど、それが永遠に解けなかったというのはすごく悔しいです。でも、この答えを解くためにやるべきことはやってきました。その答えが、私がたどり着く場所が、ここだったっていうことかと思います。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/Getty Images