東京2020オリンピックのバドミントン競技6日目。男子ダブルス大本命のギデオン/スカムルヨ(インドネシア)が準々決勝で敗れる波乱があった。
予選リーグA組1位で決勝トーナメントに進んだギデオン/スカムルヨは、D組2位のA・チア/ソー・WY(マレーシア)と対戦。14-21、17-21とストレートで敗れた。
試合を振り返ったギデオンは、「相手には失うものがなく、思いきってプレーしてきた。それに対し、僕たちはいいプレーができていなかった。このオリンピックに向けて、しっかりと準備をしてきたつもりでしたが、いいパフォーマンスではありませんでした」と話した。
また、試合中にラケットを投げるなどフラストレーションをためていた様子だったスカムルヨは、「負けたという事実があるだけ。今はまだ負けた要因はちょっとわからない」と呆然としていた。
新型コロナウイルスによるワールドツアー中断に加え、今年3月の全英OPでインドネシアチームがコロナの濃厚接触となった疑いもあり、全英OPでは試合ができずに棄権。ペアとして国際大会に出場したのは、2020年全英OP以来だった。ミックスゾーンで、そうしたブランクの影響があったかと質問されたスカムルヨは、「それは負けた理由にはならない。ただ、自分たちのパフォーマンスがよくなかったというだけです」と語った。
ギデオン/スカムルヨは2017年に世界ランキング1位に就くと、その座を約4年間にわたって譲っていない男子ダブルスの絶対王者。ただし、オリンピックと世界選手権でのタイトルはまだ手にしておらず、東京オリンピックでは初のビッグタイトル獲得をめざしてした。
予選リーグでは台湾の王齊麟(ワン・チーリン)/李洋(リー・ヤン)に敗れ、2勝1敗で決勝トーナメントに進んでいた。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/Getty Images