7月24日に開幕した東京2020オリンピックのバドミントン競技。25日は、前日に引き続き、各種目の予選リーグが行なわれた。18時からのセッションでは、男子シングルス世界ナンバーワンの桃田賢斗が登場。渡辺勇大/東野有紗、福島由紀/廣田彩花、松本麻佑/永原和可那のダブルス勢は予選リーグ2戦目に臨んだ。
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桃田賢斗(上写真・左)は世界ランク88位のアメリカ選手を33分で圧倒。「(コートの中で)風があったので、競った場面で慌てる要因になってくるので、もっと自信が持てるように距離感を調節できたらいい」と、次戦以降を意識しながら戦う余裕があった。
試合後のミックスゾーンでは、開会式で五輪旗を運ぶ大役を務めたことについて聞かれ、「今日の試合前よりも行進の方が緊張したので、あの緊張感を味わえたというのは気持ちの面で強くなれたかな」と振り返っていた。
女子ダブルスの福島(上写真・右)/廣田、松本/永原は、いずれもファイナルゲームにもつれる接戦だった。
フクヒロは、廣田が右ヒザの前十字靭帯を痛めていることを明かしているが、リーグ2試合目は第1ゲームを先取される苦しい展開となった。「廣田をねらわれる中で、プレーに迷いが出てしまった」と振り返った福島。それでも、第2ゲームから持ち味であるレシーブでねばり強く戦い、随所で廣田がコート奥からライン際にカットを落として得点。このゲームを21-15で奪い返すと、ファイナルゲームは体力的に厳しくなった相手を一桁得点に抑えて圧倒した。廣田のケガという厳しい状況の中でも、タフなフクヒロらしく勝利をつかみ、決勝トーナメント進出へ大きく前進している。
一方、松本/永原の予選リーグ2戦目も、世界ランク24位のカナダペアに1ゲームを先取される厳しいスタートだった。続く第2ゲームは、終盤19オールから2連続得点でこのゲームをものにし、ファイナルゲームに持ち込むも、試合終盤まで相手の勢いに押される場面が多かった。それでも、最後は21-18で勝利。試合後、永原、松本ともに「自分たちのプレーがなかなかできない苦しい中でも、最後に勝ちにつなげられたというのはプラスになる」と語り、この辛勝をオリンピックで勝ち進んでいく上で糧にすることを誓った。
また、ミックスダブルスの渡辺/東野は、オーストラリアペアにストレートの快勝で、予選リーグ2勝目。リーググループ内での2位以上を確定させて、決勝トーナメント進出(8強入り)を決めている。
日本勢の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
桃田賢斗(日本)②〔21−12、21−9〕0●ティモシー・ラム(アメリカ)33分
【女子ダブルス】
福島由紀/廣田彩花(日本)②〔17−21、21−15、21−8〕1●チョウMK/リーMY(マレーシア)79分
松本麻佑/永原和可那(日本)②〔14−21、21−19、21−18〕1●ツァイ/ホンデリッチ(カナダ)65分
【混合ダブルス】
渡辺勇大/東野有紗(日本)②〔21−7、21−15〕0●レオン/サマービル(オーストラリア)33分
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/Getty Images