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【全日本中学生】福島が強さを見せて9回目の頂点へ。香川は初の決勝進出

「第21回全日本中学生選手権」は3月26日から28日まで秋田県由利本荘市の由利本荘総合防災公園ナイスアリーナで開催。競技最終日の28日は準々決勝から決勝までを行ない、決勝で福島が香川を下し、通算9回目の優勝を果たした。

優勝した福島。昨年の大会は中止となったため、一昨年から連覇を伸ばして4連覇。9度目の頂点に立った

男女単複・混合複のスディルマンカップ形式で争う、この大会。昨年同時期に開催予定だった第20回大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。2年ぶりの大会となったが、前回まで3連覇中だった福島が今回も強さを発揮した。

ふたば未来学園中のメンバーで構成された福島は、準々決勝では、埼玉栄中メンバーで構成された埼玉に対し、男子ダブルスで敗戦を喫したものの、男子シングルスの松川健大、女子シングルスの樋口吹羽、女子ダブルスの秋田まな/山北眞緒で3勝を挙げて勝利。準決勝では福岡、決勝では香川をそれぞれ3-0と圧倒した。

「公式戦がなくなって、代替大会はあったとはいえ、3年生たちは一戦も公式戦がないまま、次のステージに行かなければならなかった。その選手たちと一緒に苦しさを共有して、努力してきたので、『3年生の分まで頑張ろう』というのが私たちの合言葉でした。実戦でしか感じ得ない課題もあって、大きな意味のある大会だったと思います」と齋藤亘監督は言う。

「夏の全中で個人と団体で優勝すること」と、そろって次なる目標を掲げたのは、松川と樋口の男女両キャプテン。夏に向けた挑戦はすでに始まっている。

一方、香川は初の決勝進出だった。

準優勝の香川。初の決勝進出を果たした

中心となったのはジュニアナショナルU16の安田翔。1年生ながらプレー面はもちろん、積極的にチームメートに声をかけるなど精神面でもチームを引っ張った。

トーナメント初戦の熊本戦では、その安田が高野日向とのナショナル対決で敗戦。「正直、厳しいかなと思った」と平野裕隆監督が評する展開だったが、女子シングルスの村上ミチル、男子ダブルスの土江浬/前田寛仁、女子シングルスの赤澤友香/西谷柚奈が勝利。「ウチにはこれで決めるという1本はなかったかもしれませんが、誰かが落としたら自分が取る、誰かが落ち込んでいたら、自分が頑張るという戦いができたんじゃないかと思います」と平野監督は選手たちの健闘を称えていた。

28日の試合結果は、以下の通り。

▼準々決勝
福島 3-1 埼玉
福岡 3-0 南北海道
北北海道 3-1 愛媛
香川 3-1 広島

▼準決勝
福島 3-0 福岡
香川 3-0 北北海道

▼決勝
福島 3-0 香川
松川健大②〔21-14、21-11〕0 安田 翔
樋口吹羽2〔21-7、21-9〕0 村上ミチル
中静悠斗/藤吉珠李②〔21-12、21-7〕0 土江 浬/前田寛仁
秋田まな/山北眞緒②〔21-16、21-13〕0 赤澤友香/西谷柚奈

2010年の第10回大会以来の3位入賞を果たした福岡
北北海道は北海道勢として初の3位に

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/桜井ひとし

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