バドスピ | BADMINTON SPIRIT

【高校選抜2021】柳井商工が悲願の全国制覇を達成!〈女子団体〉

「第49回全国高校選抜大会」は3月26日、大会2日目を迎えて男女ともに福島県郡山市の宝来屋郡山総合体育館で団体戦の準々決勝から決勝戦までが行なわれた。ここでは、柳井商工が初めて春の頂点に立った女子のダイジェストをお伝えしよう。

【女子団体ダイジェスト】

インターハイ、選抜を合わせて、初の団体日本一に輝いた柳井商工は、優勝を決めるとメンバーが駆け寄り歓喜

最初に行なわれた準々決勝では、柳井商工(山口)が園田学園(兵庫)に3−1、青森山田(青森)がとわの森三愛(北海道)に3−0と順当な勝ち上がりを見せた。一方で、地元Vをめざすふたば未来学園(福島)は埼玉栄(埼玉)を相手に3−2の辛勝。また、優勝候補の一つと目されていた四天王寺(大阪)は、倉敷中央(岡山)に敗れてベスト8で姿を消した。

続く準決勝では、倉敷中央と対戦したふたば未来がダブルス2本で先勝すると、第1シングルスを落としながらも、第2シングルスでエースの杉山薫が、吉川天乃にストレート勝ちを収めて決勝進出を決める。そして、準決勝のもう一試合では、柳井商工と青森山田が激闘を繰り広げた。青森山田はエースダブルスの大澤陽奈/遠藤心夏だけではなく、この試合の第1ダブルスに器用された広瀬未來/石川心菜も奮起して2−0とリード。青森山田が優勢かに思われたが、柳井商工は第1シングルスの永田萌恵が小林優花からファイナル13本で勝利をあげると、水津愛美、明地陽菜も続いてシングルス3本で逆転。柳井商工が初の決勝進出を決めた。

柳井商工の主将・水津愛美(手前)は決勝戦でも単複で白星を挙げ、最後は自らの手でチームの初優勝を決めた

ふたば未来の地元Vか、それとも柳井商工の初の団体日本一か。注目の決勝戦は、3面展開でスタートした。そこで先手を取ったのは柳井商工だ。今大会、すべての試合で第1単に器用されている永田が、ふたば未来の松本雛に12本、11本と完勝。ダブルスはふたば未来の杉山/田部真唯と柳井商工の水津/新見桃芭の両校エースダブルスがそれぞれ白星を挙げ、柳井商工が2−1とリードして残り2試合を迎える。そして、ほぼ同時刻にはじまった第2・3単では、ふたば未来の杉山がストレート勝ちでスコアをタイに戻したが、その直後、柳井商工の水津が小野涼奈を22−20、21−14で退けると、観客席から拍手を送っていたメンバーが駆け寄り、柳井商工に初の歓喜が訪れた。

柳井商工のすべての試合で第1シングルスを務めた永田萌恵。竹光監督が「今大会のキーマン」と話すなど、優勝に大きく貢献した
惜しくも地元Vを逃したふたば未来学園。エースの杉山薫(写真左・右は田部真唯)は、決勝戦でも単複で白星を挙げるなど存在感を放った

【優勝コメント】

竹光唯至監督

「正直なところ、大会前はあまり自信がなかったのですが、試合を越える度にチームがうまくまとまっていったなと思います。3年生が最後の最後まで練習に付き合ってくれたりして、そういう思いを背負って戦えたのが勝因だったと感じました。次はもちろんインターハイでも勝ちたいですが、夏はまだ優勝したことがありません。またチャレンジャーとして頑張りたいと思います」

水津愛美キャプテン

「歴代の先輩たちも、ずっと日本一をめざしてやってきていたので、去年コロナ禍で大会がなくなった3年生など、その人たちの分まで頑張ろうと思って試合をしました。最後のシングルスは、あと1本取ったら日本一だと思うとプレッシャーがありましたが、自分が取らないといけない、やるしかないと思って思いきってプレーできました」

準優勝のふたば未来学園

【26日の試合結果】

▼準々決勝

ふたば未来学園(福島) 3-2 埼玉栄(埼玉)

倉敷中央(岡山) 3-2 四天王寺(大阪)

柳井商工(山口) 3-1 園田学園(兵庫)

青森山田(青森) 3-0 とわの森三愛(北海道)

▼準決勝

ふたば未来学園 3-1 倉敷中央

柳井商工 3-2 青森山田

▼決勝

柳井商工 3-2 ふたば未来学園

明地陽菜/日野石杏●0〔14-21、14-21〕②杉山薫/田部真唯

水津愛美/新見桃芭②〔21-18、21-19〕0●小野涼奈/伊藤歩

永田萌恵②〔21-12、21-11〕0●松本 雛

明地陽菜●0〔16-21、17-21〕②杉山薫

水津愛美②〔22-20、21-14〕0●小野涼奈

◆女子団体2日目(準々決勝~決勝)の結果はこちら

◆フォトギャラリー

初日-1はこちら

初日−2はこちら

2日目-1はこちら

2日目-2はこちら

★高校選抜2021の熱戦の模様は、4月22日発売予定の『バドミントン・マガジン』5月号でも紹介します!

取材・文/吉井信行

写真/菅原 淳

バドスピTOPへ
モバイルバージョンを終了