1月26日にBWFワールドツアーファイナルズ(タイ・バンコク)の組み合わせ抽選会が行なわれ、27日に開幕する大会の各種目ドローが決定した。
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今回のWTファイナルズは、2020年に開催されたBWFワールドツアーの結果と、今月2週連続開催となったヨネックスタイOP、トヨタタイOPの結果が反映されたWTランキングによって出場者が決定。各種目とも8名/ペアが2つに分かれて予選リーグを戦い、上位2名/ペアが決勝トーナメントに進んで優勝を争う。
なお、一つの国・地域からは各種目最大2名/ペアまで。日本代表、中国代表は新型コロナウイルスの影響などによりタイOP2大会に参加ができなかったため、WTファイナルズの出場資格は得られなかった。
各種目の組み合わせ、展望は以下の通り。
【男子シングルス】
▼グループA
ビクター・アクセルセン(デンマーク)
周天成(チョウ・ティエンチェン/台湾)
リー・ジジャ(マレーシア)
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)
▼グループB
アンダース・アントンセン(デンマーク)
王子維(ワン・ツーウェイ/台湾)
伍家朗(ン・カロン/香港)
スリカンス・キダムビ(インド)
▼展望
タイOP2大会で優勝を飾ったアクセルセンがいるグループAには、周天成、ギンティンの実力者が入った。周天成は2大会連続ベスト4、ギンティンはヨネックスタイOPでベスト4の結果を残しているだけに、優勝候補のアクセルセンにとっては厳しい戦いが待っていそうだ。
グループBは世界ランク3位で、トヨタタイOPベスト4のアントンセン、ヨネックスタイOP準優勝の伍家朗(香港)が入った。グループAに比べると実力が拮抗している選手が集まっており、どの選手にも上位進出の可能性がありそうだ。
【女子シングルス】
▼グループA
キャロリーナ・マリーン(スペイン)
アン・セヨン(韓国)
ミッシェル・リー(カナダ)
エフゲニア・コセツカヤ(ロシア)
▼グループB
戴資穎(台湾)
ラチャノック・インタノン(タイ)
ポンパウィ・チョチュウォン(タイ)
プサルラ・V.シンドゥ(インド)
▼展望
ヨネックスタイOP、トヨタタイOPで2連続優勝を果たしたマリーンがグループAに入り、そのマリーンとの決勝で2連敗を喫した戴資穎がグループBに入った。韓国の新エースで、2大会連続ベスト4のアン・セヨンがマリーンと同組。地元タイのエースであるインタノンはグループBで偏りのない組み合わせだが、怖い存在となるのがグループBの世界女王・シンドゥだろう。タイOPの2大会では上位進出を逃しているだけに、WTファイナルズでの巻き返しをねらってくるはず。他選手に比べて試合数が少なく体力的にも余裕があるため、波に乗れば一気に頂点まで進みそうだ。
【男子ダブルス】
▼グループA
王齊麟(ワン・チーリン)/李洋(リー・ヤン/台湾)
オン・ユーシン/テオ・イーイ(マレーシア)
クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス(イングランド)
ベン・レーン/ショーン・ベンディ(イングランド)
▼グループB
アーロン・チア/ソー・ウィーイク(マレーシア)
ヘンドラ・セティアワン/モハマド・アッサン(インドネシア)
ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア)
催率圭(チェ・ソルギュ)/徐承宰(ソ・スンジェ/韓国)
▼展望
タイOP2連続優勝の王齊麟/李洋がいるグループAには、ラングリッジ/エリスとレーン/ベンティのイングランド2ペアが入った。勢いのある王齊麟/李洋が頭一つ抜け出している状況だけに、2番手争いに注目が集まる。
グループBは、2019年世界王者のセティアワン/アッサンと、トヨタタイOP準優勝で勢いに乗るチア/ソーが並んだ。また、ベテランのイワノフ/ソゾノフとヨネックスタイOPベスト4の催率圭/徐承宰も入っており、グループAに比べると上位争いは熾烈を極めそうだ。
【女子ダブルス】
▼グループA
グレイシア・ポリイ/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア)
李紹希(イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン/韓国)
チョウ・メイクァン/リー・メンイェン(マレーシア)
ビビアン・フー/ヤップ・チェンメン(マレーシア)
▼グループB
金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン/韓国)
クローウィ・バーチ/ローレン・スミス(イングランド)
ジョンコパン・キッティタラクン/ラウィンダ・プラジョンジャイ(タイ)
イザベル・ハートリッチ/リンダ・エフラー(ドイツ)
▼展望
ヨネックスタイOP優勝のポリイ/ラハユがいるグループAには、韓国の李紹希/申昇瓚が入った。マレーシアの2ペアも同組に入ったが、実力的にポリイ/ラハユと李紹希/申昇瓚が抜けている。グループBはトヨタタイOP優勝の金昭英/孔熙容のほか、タイのジョンコパン/ラウィンダが同組に。ドイツ、イングランドの2ペアもグループBに入ったが、こちらも韓国、タイの2ペアがリードしており、波乱はあまり期待できないだろう。
【混合ダブルス】
▼グループA
マーカス・エリス/ローレン・スミス(イングランド)
デチャポル・プアバランクロー/サプシリー・タエラッタナチャイ(タイ)
パラビーン・ジョルダン/マラチ・デバ・オクタビアンティ(インドネシア)
徐承宰(ソ・スンジェ)/蔡侑玎(チェ・ユジュン/韓国)
▼グループB
マーク・ラムスフス/イザベル・ハートリッチ(ドイツ)
トマ・ジケル/デルフィン・デリュー(フランス)
ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマニュエル・ウィジャジャ(インドネシア)
ゴー・スーンファット/ライ・シェブロン・ジェミー(マレーシア)
▼展望
グループAには、2020年全英OP4強のエリス/スミス、そして地元タイで2大会連続Vを達成したデチャポル/サプシリーの名前が並んだ。さらに、ヨネックスタイOP準優勝のジョルダン/オクタビアンティ、同ベスト4の徐承宰/蔡侑玎もグループAとなり、かなりの激戦区となっている。
グループBは、やや力の劣るメンバーが揃ったが、ファイザル/ウィジャジャ、ゴー/ライのアジア勢が抜け出しそう。ファイナルズ初出場となるフランスのジケル/デリューが、どこまで2ペアに食らいつくか。
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BWF