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【全日本総合2020】「久しぶりに2-0で勝てたのが自分たちにとってのプラスです」(廣田)決勝/選手コメント-9

12月27日に開催された第74回全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)最終日、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの決勝戦が行なわれた。ここでは、女子ダブルスで優勝を飾った福島由紀/廣田彩花の優勝会見の様子をお伝えする。

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福島由紀(手前)/廣田彩花
(丸杉Bluvic)

決勝戦結果:松本麻佑/永原和可那(北都銀行)に2-0で勝利

−−2年ぶり3度目の優勝。試合を振り返って。

福島 優勝することができて、素直にうれしい気持ちです。優勝した瞬間は、サポートしてくれた人、応援してくれた人の顔が思い浮かびました。その方々に(感謝の気持ちを)優勝という形で届けることができました。

廣田 コロナで試合がない中、試合ができるありがたみを感じた大会でした。無観客でしたが、応援してくださる方の顔を思い浮かべながら試合をして、2人で一つずつ勝ち上がった結果が、優勝につながってうれしく思います。

−−決勝は2年連続で松本/永原と対戦。前回は敗れたが、その結果を踏まえて今回の優勝はどんな気持ちか。

福島 (相手に)2-0で勝てたのが久しぶり。それは自分たちにとってプラスです。ただ、負けているほうが多いし、課題もあります。そこを抜き出して、またやっていければなと思います。(戦略については)2人で話したことや、スタッフに言われたことは実戦できた。(松本/永原は)2人は後ろからの強打があるので、まずはしっかり返さないといけない。攻撃を一生懸命に返しながらも、どうにか空いている場所をねらいながらというのを、考えながらやっていました。

廣田 松本/永原ペアには、これまで5回連続で負けていました。デンマークOP決勝で倒せましたが、相手はその時の反省を今日にぶつけていると思っていたので、その中でも2-0で勝ちきれたのは大きいかなと思います。

−−コロナ期間の半年でやってきたことの手応えは?

廣田 負けている時は、連続攻撃をレシーブできなかったり、攻撃で押しきられる場面が多かったです。そういう部分は、コロナ期間に強化していたレシーブが、前よりはもっとしぶとく、一本でも多く返せるようになったかなと思います。

−−攻撃の面もよくなっていた

福島 レシーブから攻撃につなげるところが、うまくいったかなと感じています。また、攻撃展開になったとき、どうやって前にいる廣田にさわってもらうかを考えながら打っているのですが、今回は特に自分が前に入った時、廣田にどう打ってもらうかも考えました。それが、今日はうまくはまっていたなとも思います。廣田が積極的に攻撃していたので、自分は乗っかっていくだけでした。

廣田 今回はシャトルが飛ばなかったり、相手も連続攻撃ができていなかったと思います。レシーブから攻撃につなげたことで、相手にプレッシャーになっていたと思います。そこで攻撃を緩めずに、連続攻撃にもっていけたのはよかったかなと思います。

−−この1年を振り返って。

福島 今振り返ると、いろんな気持ちになった1年でした。なかなかモチベーションが上がらないことはあった。そこをどうやって自分で立て直すかを考えながらやっていた。その中で、デンマークOPと今回の総合で優勝ができたので、結果としてはプラスになったのかなと思います。

廣田 気持ち的に難しい1年でしたが、3月の全英OPで優勝できたのは自信になった。あそこから試合もなくなってしまいましたが、その期間でしっかり練習ができたし、デンマークOPと今年の締めくくりである全日本総合で優勝できたのは、気持ちが難しかったぶん、うれしさもあった。来年にこれをつなげていきたいという気持ちがあります。

−−モチベーションが上がらなかった時期はいつか。また、その理由や立て直せたきっかけは?

福島 オリンピックの延期が発表された後は、落ちたり上がったりと波がありました。あると思っていた試合が中止になることが続いて、そういうのが(気持ちが下がった)理由です。(立て直したのは)パートナーの廣田が頑張っている姿を見て、「やっぱり自分も頑張らないと」と思えました。廣田のおかげでついていけたし、引っ張ってもらったかなと思います。

廣田 オリンピックの延期が正式に決まった時は気持ちも落ちたけど、私は結構早く切り気持ちを替えられたと思います。福島先輩は、私の姿を見て(立て直した)と話していましたが、逆に私も福島先輩を見て、自分も頑張ろうと思いました。また、チームのスタッフからも「しっかり練習を詰めるぞ」といってもらったので、まだまだ準備期間であると前向きに捉えることができました。そこで、もっともっと強くなろうと切り替わっていました。

−−来年に向けて。

福島 今日の優勝は、来年の試合に向けて勢いづかせるような結果。来年も一戦一戦という気持ちを忘れずに、取り組んでいきたいなと思います。

廣田 今後のコロナの状態がどうなるかわからないけど、優勝は自信になるし、来年につながる試合になりました。ここでの課題を抜きだして、また一戦一戦を大事に戦ってけいけたらと思います。

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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