12月25日に開催された第74回全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)4日目は5種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、男子シングルスを戦った選手たちの試合後のコメントを紹介する。
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古賀穂
(NTT東日本)
準々決勝結果:西本拳太(岐阜県協会)に2-1で勝利
西本さんはどんどん攻めてくるスタイルなので、1ゲーム目はそれでやられちゃいました。でも、2、3ゲーム目はそこをしっかり対応できたと思います。1ゲーム目は自分の球が甘かったり、浅かったり、低かったり……。自分のショットが悪かったので、2ゲーム目は丁寧にショットを打つことを意識しました。
西本さんとは、高校、大学でも対戦してますが、社会人では多分初めて。今まで勝ったことがない相手だったので、ここで勝てたということは自分の中の殻を破れたという感じがあり、すごいうれしいです。去年も、それまで勝てなかった1歳上の小野寺(裕介)さんに勝てましたし、社会人になって勝てなかった相手に勝てるようになっているので、そういう意味で自分の成長を感じます。特にフィジカルが強くなったので、ベースが上がったかなと。ラリーをするにしろ、ベースがしっかりしてきたので、そこから駆け引きなどができています。
目標はベスト4だったので、この結果に満足せず、明日も明後日もあると考えています。まずは明日しっかり1試合やり抜いて、勝ちにいきたい。長い試合にはなると思うので、そこでどっちが我慢できるか。そのベースは自分もできてきたので、それにプラスアルファをして戦っていきたいです。
西本拳太
(岐阜県協会)
準々決勝結果:古賀穂(NTT東日本)に1-2で敗戦
1ゲーム目は中盤から抜け出せましたが、2ゲーム目は自分が守る場面が多くなった。主導権を握られ続けたのが敗因かなと思います。ロビングなどが全体的に低くなり、相手の打ちやすいところに上げてしまった感じがします。
負けられない思いを持ってコートに入りましたけど、結果は負けなので受け止めて、しっかりやっていきたいと思います。所属が変わって、もちろん自分の覚悟を含めて結果で示すという気持ちがあったんですけど、実行できなかったのは、自分の準備が足りなかったり、いまの実力だと思います。レベルアップしたところもあったとは思いますが、プレッシャーがある中でも勝てるように見つめ直していきたい。来年の国際大会に向けて、技術的にはもう少し高さや球を出すタイミングも考えられるように、余裕というか引き出しというか、戦術面での幅を広げるべきと思います。
下農走(トナミ運輸)
準々決勝結果:桃田賢斗(NTT東日本)に1-2で敗戦
今日の試合は、まずは自分から仕掛けて相手を動かして、自分のテンポでいければと思っていました。1ゲーム目は桃田選手のロブがアウトになったり、浅かったりしたので、見逃さずに強打してコントロールできた。1ゲームを取れたことは収穫の一つだと思います。ただ、2ゲーム目以降は相手のロブの精度が高くて、こちらはつないで、走らされる展開。一つひとつのショットの質が高すぎて、最後はもう、返すだけになってしまいました。もっとしっかりつないで自分の攻撃に持っていけたらよかったです。
対戦はおそらく6年ぶりくらい。世界トップの質の高さを実際に体験して課題が見つかったので、これからまた、もっと練習して食らいついていきたいです。
取材・構成/江國晴子、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳