佐藤冴香
(ヨネックス)
1回戦結果:林樂(ACT SAIKYO)に2-0で勝利
緊張するのは想定していて、なかなかいいプレーはできなかったですが、まず、勝ちにつなげられたことはうれしいです。私は今回、シードもなくて、どこに入るかわからない状態でした。自分は一番年上というのを考えないように、みんなが格上だと意識して、謙虚にいこうと思いました。こういう緊張感は全日本総合でしかないので、そういう緊張感は楽しめたかなと思います。
去年の全日本総合は、アキレス腱を切ってから実戦があまりない中で臨んだので、動きあまりよくないし、感覚的にもよくなかった。今年はしっかり練習がつめて、試合に挑めています。
明日対戦する髙橋沙也加選手はA代表で、今まで自分も経験してきましたが、A代表は勝たないといけないというプレッシャーがある中で全日本総合を戦っている。プレッシャーは相手のほうがあると思うので、自分はのびのびできたらいいなと思います。プレー自体はお互いにスマッシャー。どちらが先に決めるかになってくる。そこは強気にいって、気持ちは謙虚に。今年1年を通して初めての試合なので、楽しみたいし、最後まで自分のプレーを出し切れたら結果もついてくるのかなと思います。
同い年の髙橋(礼華)とは、この大会前に会いました。「妹に当たるね」という話をして。「佐藤はシングルスで頑張っているし、優勝をめざして頑張ってほしい」と言われて、涙ぐみそうになりました。彼女の最後の試合というのを見られなかったので、自分がどこで終わるかはわからないけど、今までお世話になった人や、一緒に戦ってきた髙橋や仲間に最後に見てもらえるように、いい試合にしたいなと思います。
林樂
(ACT SAIKYO)
1回戦結果:佐藤冴香(ヨネックス)に0-2で敗戦
10月に開催されたPremiumサーキットで対戦していて、対策をしてきたつもりでしたが…甘くなかったです。自分の配球に対応してくるのは、やはりベテランというか、佐藤選手の強さを感じました。今年からB代表に入り、コロナの影響で活動は多くなかったのですが、代表合宿で緊張感を感じられたり、大会がない分、たくさん練習できたことによって全体的にレベルアップできていると感じています。ただ、今日の試合を通して、ショットや動きの精度、配球力がまだまだ足りない。もっと強化しなければいけないと感じました。自分の課題を一つひとつつぶしていって、A代表に近づけるように頑張っていきたいです。
内田美羽
(青森山田高)
1回戦結果:髙橋美優(青森山田高)に2-1で勝利
チームメートという部分では、相手のほうが気持ち的にきつかったんじゃないかと思います。自分は向かっていくだけ。自分から攻めすぎず、相手がミスするまで我慢するといったいつも通りのプレーができたと思います。相手はコンディションが万全ではない中、私が1ゲームを先に取っても頑張ってくるだろうというのは想定内でした。でもそこで、我慢勝負に勝つことができた。競っても諦めずにやれたのがよかったです。
練習でもほとんど勝ったことがなかったので、勝てたことは素直にうれしいです。2回戦では奥原希望選手(太陽ホールディングス)と戦えるので、まずは自分のすべてを出しきりたい。私はインカレで日本一を取って、卒業後は実業団でトップ選手になるという目標があるので、そこにつながるものが得られればいいなと思います。
香山未帆
(筑波大)
1回戦結果:大堀彩(トナミ運輸)に0-2で敗戦
この試合が大学の引退試合になりました。去年の総合は1回戦負け。大学チャンピオンである自分が高校チャンピオンの郡司選手(八代白百合学園高)に負けてしまって、大学界の人に申し訳ないという気持ちがありました。私が負ければ、大学のレベルが低いと思われてしまう気がして…。今日、それを挽回できたらと思っていたのですが…また申し訳ないなという気持ちでいます。
それでも、大学での4年間の成長を感じられた試合になりましたし、それと同時に、まだまだ足りない部分が見えた試合でした。大会のない期間は、自分のプレーをしっかり見つめ直して、できることを頑張って自分を成長させることをテーマにやっていました。この試合で少しはできた部分もあったので、今後も自分を成長させていくんだという気持ちを忘れずにやって行きたい。卒業後は実業団に進みます。目標であるB代表に入れるように頑張っていきたいです。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳