12月23日に開催された第74回全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)2日目は、男子シングルス、女子シングルス、混合ダブルスの3種目が行なわれた。ここでは、女子シングルスに出場した奥原希望(太陽ホールディングス)のコメントを紹介する。
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奥原希望
(太陽ホールディングス)
1回戦結果:杉野文保(七十七銀行)に2-0で勝利
――デンマークOPから2カ月ぶりの実戦。
デンマークOPをいい形で終えることができました。ただ、そこから2週間の自宅待機があったので、自分の中では、デンマークOPのパフォーマンスはリセットされて、全日本総合はゼロから作り上げなければならないと覚悟していました。ですから、デンマークOPの時の自信はないですし、1回戦からしっかり戦おうという意識でした。また、今回はYouTubeで配信されているので、日本のファンの皆さん、世界のファンの皆さんも楽しみにしていると思います。よりよいプレーを画面越しに届けたいなと思っています。
――手応えは?
初戦の内容は悪くなかったと思います。私の中では、動きもリズムも悪くなかったです。シャトル(の飛び方)などは、その日、その日で修正しないといけない部分があるので、今日はよかったと思いますが、明日以降はわからないです。
――今大会の目標。
5試合戦えるように、長い時間コートに立って、自分のプレーを皆さんに届けられるようにしたい。1球1球、大事にプレーしていきたいと思います。
――2連覇がかかっている。
自分が1球1球大事にプレーした先に結果はついてくる。あまり先は意識せずに、自分らしいプレーを届けることを意識したい。
――コートに入る際にお辞儀したときに、自分に言い聞かせたことは。
1球1球大事に。勝ち急がないようにいこうと言い聞かせていました。
――コートの中で笑顔が見えた。
世界のトッププレーヤーのプレーイメージを持って練習してきたので、国内の大会で初戦ということもあり、少しギャップを感じた部分はあります。試合勘がある、なしにかかわらず、実戦に近い練習を積み重ねていたほうが、いざ試合となったときに自分のプレーができると思っています。そこが、このコロナ禍で、私が大きく変わったところだと思っています。
――フィジカル的に強くなった印象があります。
デンマークOPではフィジカルが本当によかったですが、2週間の自宅待機があったので、デンマークの時と比べると、落ちているのかなと。
――普段はロングサービスを使う奥原選手が、今日はほとんどショートサービスでした。
このあと、A代表の選手と対戦することを想定すると、リズムとかも変わってくる。動きのスピードやリズムを速くしたいという意図があり、ショートサービスを使いました。
――今大会は無観客の中でのプレーだが。
無観客といっても、待機中の選手が客席にいたり、雑音もあったり、あまり気になりませんでした。
――あらためて、昨年から進化した奥原希望のどこを見てほしいか。
動きのスピードや、安定感は去年から大きく違うと思います。去年の準決勝までのパフォーマンスというのは、けっこう自分でモヤモヤしてやっていたので、今日は去年に比べて自分の納得するプレーは出せたかなと。そこの余裕やプレーのイメージの持ち方も、大きく変わったと思います。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部