12月22日に開催された第74回全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)初日は、男子ダブルス、女子ダブルスの2種目が実施された。ここでは、男子ダブルスを戦った選手たちの試合後のコメントを紹介する。
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【選手コメント】
園田啓悟(左)&嘉村健士
(トナミ運輸)
1回戦結果:目崎駿太郎/西田陽耶(埼玉栄高)に2-0で勝利
園田 本当に久しぶりの試合だったので緊張しました。高校生は勢いがあるのですが、その辺りは対応していけたかなと思います。遠征がなくなり、長い間チームで練習をしてきました。しっかり自分と向き合い、ウエートトレーニングをする時間が増えたことはプラスになっていると思います。
全日本総合は日本最高峰の大会。ここで優勝して、勢いに乗ったまま、来年の大会を迎えたいので、まずは次の2回戦で自分たちらしいプレーができるように頑張ります。
嘉村 3月の全英OP以来の試合で、試合勘や集中力、自分がどこまでやれるのか、すごく心配でした。ここまで対外試合も何もなかったので、コンビネーションも不安で…。ただ、初戦だから硬くなるというのは個人的にはなかったです。思うようにいかないところは多々ありましたが、そこはしっかり反省して、徐々にパフォーマンスを上げていけるようにしたいです。
今日の収穫はこれといって……。コートに立てた、ということだけですね。ひとまずホッとしています。実は3月の全英OPから帰国後の自宅待機中、体調を崩していたんです。2カ月くらいバドミントンから離れていて、1週間練習をやっても、また離れてというのを繰り返していて。でも、少しずつ体調が戻ってきて、過去の自分の試合映像をたくさん見ました。今の自分に何が一番必要なのかもわかったし、そこを練習することができた。もう年齢も30代になり、この先は体力というより、伸びるところは個人的な技術の部分になると思ったので、サービスまわりなど細かい部分の質を少しでも上げて、簡単に点数が取れるようにやってきました。
総合でチャンピオンになって2021年に臨むのと、2位や3位、ベスト8とかになって臨むのとでは、まったく違うと思うので、来年、気持ちよくプレーできるように頑張りたいです。
古賀輝&齋藤太一
(NTT東日本)
1回戦結果:藤澤佳史/熊谷翔(筑波大/日本大)に2-0で勝利
齋藤 久しぶりの試合ということもあって、結構緊張はありました。その中で、シャトルも飛ばなくて、ロブも浅くなって、あまり自分たちのプレーに持っていけなかったです。でも、2ゲーム目の後半くらいから、いつも通りの展開が少しずつでき始めていたので、明日は最初から自分たちのペースでいけるようにしたいです。
(今大会の目標は)今年からA代表に上がらせてもらった以上、B代表やそれ以外の選手にも負けるわけにはいかない。まずはベスト4までしっかり勝って、第1シードに勝てるように、優勝めざして頑張ります。
古賀 (1ゲーム目を競り勝ったが)以前だったら、取られていたかもしれません。でも、あわてずに落ち着いてできたのはよかったかなと思います。今年はローテーションを磨いたり、ウエートトレーニングを特に取り組んできました。
去年のこの大会はベスト4。準決勝で園田/嘉村ペアにコテンパンにやられてしまったので、勝って優勝できるように一つひとつやっていきたい。まず、次の2回戦は大学生のインカレチャンピオンが相手なので、油断せずに最初からしっかりやっていきたいです。
山下啓輔&武井凜生
(ふたば未来学園高)
1回戦結果:小林晃/宮嶋航太郎(ジェイテクト)に1-2で敗戦
山下 高校最後の大会だったので、今回は結果にこだわるというよりも、自分たちが押していって、最後まで諦めない。まずはそういうプレーをしたいと思っていて、それはできたのでよかったです。結果は悔しいですが、自分たちの今出せる力は出せたかなと思うので、満足しています。
今大会は自分の集大成だと思って戦いましたが、大学でも頑張りたいなという気持ちが芽生えてきました。早いうちにインカレ(のタイトル)を取れるようにやっていきたいです。パートナーの武井はシングルスがメインの中、ダブルスにも時間を割いてくれて、ありがたかったです……と言っておきます(笑)。
武井 1ゲーム目を取って、いけるんじゃないかと思う部分もありましたが、自分が上げる展開を作ってしまい、前で球を作れなかったのが……。ファイナルゲームの出だしはよかったけど、相手がガツガツきたときに引き気味になってしまったのが敗因かなと思います。自分は明日もシングルスがあって、今後もシングルスメインでやっていくと思うので、格上の相手ですが挑戦して、一つでも多く勝ちたいです。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳