11月29日、千葉県市原市のバドミントン専用体育館「ハニーソフィア」で、ヨネックスによるイベント『MIX AND MATCH BADMINTON CHALLENGE(ミックス・アンド・マッチ・バドミントン・チャレンジ)』が開催された。
このイベントは、バドミントンのトッププレーヤーたちが世界各国で普及活動を行なう『The Legends’ Vision(レジェンドビジョン)』のスピンオフイベント。新型コロナウイルスの影響で、国内外の大会が中止となる中、未来に向けて、スポーツの熱を冷ますことなく、バドミントンそしてスポーツの普及や発展を続けていきたいと願うヨネックスの思いが込められているという。11月29日の日本での開催を皮切りに、今後、7カ国・地域の開催を予定している。
イベントは、2チームによる団体戦。29日に行なわれた『MIX AND MATCH』は、桃田賢斗キャプテン率いる『チームKANSHA(感謝)』と山口茜キャプテン率いる『チームSIXTH SENSE(シックスセンス)』が激突。事前に行なわれたドラフトで、両キャプテンは自チームに参加するプレーヤーを指名。それぞれ、日本代表のトッププレーヤーのほか、中学生のトップジュニアも参加する布陣となった。
『チームKANSHA』は桃田、保木卓朗、佐藤冴香、大堀彩、中川友那(埼玉栄中)、橋村羽奏(埼玉栄中)の6名。『チームSIXTH SENSE』は山口、嘉村健士、東野有紗、常山幹太、小原未空(埼玉栄中)、野口俊平(埼玉栄中)の6名という構成だ。
ダブルス3ゲーム、シングルス2ゲームの計5ゲームで争われるチーム戦。1ゲームの中で1人10フライト(ポイント)しかプレーできず、ゲームの中で選手・ペアを交代していく。ダブルスペアをどう組むか、どこで交代するかなど、キャプテンの采配が勝負に大きく影響するというのも大きな見どころだ。
嘉村や東野といった日本を代表するダブルスプレーヤーがそろった、山口率いる『チームSIXTH SENSE』が第1ゲームを先取。幸先のいいスタートを切ると、続くシングルスの第2ゲームでも、『チームSIXTH SENSE』は、桃田や佐藤、大堀といったシングルスプレーヤーがそろった『チームKANSHA』を退け、勝利に王手。しかし、ここから『チームKANSHA』が逆襲をスタート!
ゲームは、ヨネックス公式YouTubeとFacebookチャンネルで生配信され、多くのファンが、選手のプレーやチーム戦ならではの選手たちの表情を見守った。特に盛り上がったのは、普段は見られない対戦の実現や、ダブルス選手がシングルスをプレーする、シングルス選手がダブルスをプレーするシーン。お気に入り選手の新たな表情を見られたり、今後の日本を担うジュニア選手たちのポテンシャルの高さに驚いたり、バドミントンファンにとって新たな発見も多かった。また、独自ルールだからこそ、あらためてバドミントンの面白さを再確認できるイベントでもあった。
勝負の行方は、ぜひ公開中の動画で見届けてほしい。
■動画は下記にて公開中
ヨネックス公式YouTube
MIX & MATCH JAPAN with Kento Momota and Akane Yamaguchi – YouTube
ヨネックスFacebookチャンネル
Yonex Badminton – MIX & MATCH JAPAN with Kento Momota and Akane Yamaguchi | Facebook
【両キャプテンコメント】
桃田賢斗
「久しぶりに緊張感のある試合をできて、刺激になりました。最初のほうは、足が震えるくらい緊張したんですよ(笑)。
ジュニア選手と羽根を打つ機会ができてうれしいですし、みんなすごくうまいなと感じました。彼らジュニア選手にあこがれてもらえるように、僕らももっともっと頑張っていかないといけないなとあらためて感じました。
采配はめちゃくちゃ難しい! 世界各国でやると聞いたので、ほかの国の選手たちはどうやって采配するのか興味ありますね。ダントツ注目しているのは、やっぱり中国ですね。僕も絶対に見たいと思います」
山口茜
「公式戦ではない、楽しくやる中にも、真剣勝負のプレーもいくつかあったと思うので、私たち自身にとってもいい場になりましたし、見てくださる方にとっても楽しんでもらえる内容になっているんじゃないかなと思います。
キャプテンは中学でも高校でもやったことがなかったので、それをやるのがまず難したったです(笑)。いろいろと考えながら采配するのが、難しかったですね。
ジュニアたちのプレーは、持っているショットのレベルが高く、ラリーを切る力がみんなあるなと感じました。
いろんな国にすごい選手がいるので、今後のイベントで、ファンの方にはそうした海外の選手のプレーにも注目してほしいなと思います」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/桜井ひとし