11月16日、日本バドミントン協会は12月22日から27日まで開催する全日本総合選手権(東京・町田市立総合体育館)の組み合わせを発表した。今年は新型コロナウイルスの影響で、国内の全国大会がほとんど中止となり、この全日本総合が今年最初で最後の公式大会となる。ここでは、男子・女子ダブルス、混合ダブルスの組み合わせを紹介しよう(対戦カードの丸数字はシード)。
【男子ダブルス】
【組み合わせ】
①遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス) − 藤巻嵩寛/早川竣(稲荷山養護学校教職員/長野養護学校教職員)
山下啓輔/武井凜生(ふたば未来学園高) − 小林晃/宮嶋航太郎(ジェイテクト)
高野将斗/玉手勝輝(日立情報通信E) − 河村翼/杉本一樹(日本体育大)
武井優太/遠藤彩斗(明治大) − 竹内義憲/松居圭一郎(日立情報通信E)
岡村洋輝/小野寺雅之(日本ユニシス/早稲田大) − 霜上雄一/三上楓(日立情報通信E/三菱自動車京都)
柴田一樹/武藤映樹(敬和学園大) − 西川裕次郎/緒方友哉(NTT東日本)
山下恭平/山田尚輝(日本体育大) − 高階知也/竹内宏気(SMASH SPIRIT/丸杉Bluvic)
④古賀輝/齋藤太一(NTT東日本) − 藤澤佳史/熊谷翔(筑波大/日本大)
③保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸) − 中山裕貴/緑川大輝(敬和学園大/早稲田大)
浦井唯行/三浦昂(丸杉) − 渡部大/光島理貴(JR北海道)
市川和洋/馬屋原大樹(ジェイテクト) − 森田浩平/間瀬亮介(東海興業)
井上拓斗/三橋健也(日本ユニシス) − 小川桂汰/内田裕太郎(東海興業/三菱自動車京都)
金子祐樹/川本拓真(日本ユニシス) − 町田脩太/永渕雄大(瓊浦高)
塚本好喜/野村拓海(日立情報通信E) − 金子真大/久保田友之祐(トナミ運輸)
星野翔平/仁平澄也(NTT東日本/明治大) − 宇治夢登/谷津央祐(東大阪大柏原高)
②園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸) − 目崎駿太郎/西田陽耶(埼玉栄高)
【注目カード】
2連覇をねらう遠藤/渡辺が第1シードに入り、過去3回の総合優勝を誇る園田/嘉村が第2シードとなった。第3シードは保木/小林、第4シードは古賀/齋藤と、A代表4ペアが順当に上位シードを陣取っている。
遠藤/渡辺の山には、B代表の高野/玉手と、同じ日立情報通信Eの竹内/松居が入った。両ペアはともに1回戦で大学生ペアと戦い、勝ち抜けば2回戦で激突することになる。ベスト8に進めば王者・遠藤/渡辺と勝負することになりそうだ。
ペアを組み替えて出場する日本ユニシスの井上は、今季から新加入した三橋と、金子は高卒の川本とのペアで総合に挑戦。井上/三橋は保木/小林の山に、金子/川本は園田/嘉村の山に入っており、それぞれ上位進出をねらう。
【女子ダブルス】
【組み合わせ】
①松本麻佑/永原和可那(北都銀行) − 野村このみ/宇都宮茉佑(琴丘高教職員/園田学園女子大教職員)
遠藤心夏/小笠原未結(青森山田高) − 吾妻咲弥/吉田瑠実(早稲田大)
柏原みき/加藤美幸(ACT SAIKYO) − 小野菜保/福本真恵七(再春館製薬所)
與猶くるみ/曽根夏姫(ヨネックス) − 大関令奈/大石悠生(筑波大)
櫻本絢子/髙畑祐紀子(ヨネックス) − 廣上瑠依/杉山薫(ふたば未来学園高)
牟田香菜子/野田千遥(百十四銀行) − 大竹望月/髙橋美優(日本ユニシス/青森山田高)
篠谷菜留/鈴木陽向(NTT東日本) − 中山うらら/岩野真睦(名経大市邨高)
④志田千陽/松山奈未(再春館製薬所) − 青木もえ/谷川莉奈(常総学院高)
③米元小春/田中志穂(北都銀行) − 朝倉みなみ/永井瀬雰(NTT東日本)
横山恵里香/矢﨑月子(山陰合同銀行) − 本田恵利奈/清水望(昭和電工マテリアルズ)
宮浦玲奈/保原彩夏(ヨネックス) − 今井莉子/川添麻依子(丸杉Bluvic)
星千智/松田蒼(日本ユニシス) − 上杉杏/木村早希(明治大)
中西貴映/岩永鈴(日本ユニシス) − 川原裕美子/倉芽衣子(川内北中教職員/南大隈高教職員)
重田美空/水津優衣(ACT SAIKYO) − 川島美南/齋藤夏(ACT SAIKYO)
上杉夏美/鈴木成美(明治大) − 加藤佑奈/大澤陽奈(青森山田高)
②福島由紀/廣田彩花(丸杉Bluvic) − 尾﨑沙織/森沙耶(NTT東日本)
【注目カード】
長年日本の女子ダブルスを牽引したタカマツ(髙橋礼華/松友美佐紀)の名前がない全日本総合。混戦となる戦いの第1シードには、2018&19年世界女王の松本/永原、第2シードは今年10月のデンマークOPを制した福島/廣田が入った。第3シードは、北都銀行の米元/田中。昨年8月のバーゼル世界選手権で米元が左足アキレス腱断裂の大ケガを負ってから、公式戦では最初の復帰戦となる。第4シードはA代表の志田/松山が確保した。
女子ダブルスの注目ポイントは、志田/松山が入った第4シードの山だ。中シードにはB代表の櫻本/髙畑が入っており、このシード2ペアが順当に勝ち上がれば準々決勝で激突する。前回は準々決勝で対戦し、志田/松山が逆転勝利でベスト4に進出。勝った志田/松山がA代表の座をつかむなど、ここでの勝敗が明暗を分けることになった。櫻本/髙畑にとっては昨年の悔しさを晴らし、念願の優勝&A代表入りを手にしたいところだ。
【混合ダブルス】
【組み合わせ】(丸数字と◎はシード、数字は試合番号)
①渡辺勇大/東野有紗 (日本ユニシス)− 試合番号1の勝者
1西谷春樹/横山めぐみ(三菱自動車京都/山陰合同銀行) − 井上拓斗/岩永鈴(日本ユニシス)
2岡村洋輝/星千智(日本ユニシス) − 緒方友哉/池内萌絵(NTT東日本/七十七銀行)
◎三橋健也/松田蒼(日本ユニシス) − 試合番号2の勝者
◎保木卓朗/松山奈未(トナミ運輸/再春館製薬所) − 試合番号3の勝者
3高階知也/今井莉子(SMNASH SPRIT/丸杉Bluvic) − 鈴木大裕/今井優歩(東北マークス/ACT SAIKYO)
4小林優吾/志田千陽(トナミ運輸/再春館製薬所) − 鈴木利拓/香山未帆(筑波大)
④山下恭平/篠谷菜留(日本体育大/NTT東日本)− 試合番号4の勝者
③浦井唯行/宮浦玲奈(丸杉/ヨネックス) − 試合番号5の勝者
5小野寺雅之/吾妻咲弥(早稲田大) − 荒井大輝/石橋麻美子(金沢学院クラブ/昭和電工マテリアルズ)
6金子祐樹/松友美佐紀(日本ユニシス) − 山澤直貴/山口萌(法政大)
◎緑川大輝/齋藤夏(早稲田大/ACT SAIKYO)− 試合番号6の勝者
◎権藤公平/加藤美幸(ジェイテクト/ACT SAIKYO)− 試合番号7の勝者
7村本竜馬/田代愛妃(日本体育大) − 仁平澄也/上杉夏美(明治大)
8小林晃/小野菜保(ジェイテクト/再春館製薬所) − 酒井健登/鈴木成美(大同特殊鋼/明治大)
②西川裕次郎/尾﨑沙織(NTT東日本)− 試合番号8の勝者
【注目カード】
ドローサイズ24で行なう混合ダブルス。第1シードは国内最強ペアの渡辺/東野、第2シードは昨年の総合で準優勝を飾った西川/尾﨑が入った。第3シードは浦井/宮浦、第4シードは山下/篠谷のB代表ペアが上位シードを埋めている。
混戦となりそうなのが、山下/篠谷がいる第4シードの山か。山下/篠谷以外にも、保木/松山、小林/志田が入るなど、過去の実績などから見れば、どのペアが勝ち上がってもおかしくない状況だ。小林/志田は1回戦で大学生ペアに勝利すれば、2回戦で山下/篠谷と激突。ここを勝ったペアが、保木/松山と準々決勝で勝負することになりそうだ。
また、女子ダブルス・髙橋礼華の引退により、混合ダブルスに専念することになった松友は、チームメイトの金子とのペアで参戦する。2人は第3シード・浦井/宮浦の山に入り、1回戦を勝ち抜けばB代表・緑川/齋藤と対決。さらに勝ち抜けば、準々決勝で浦井/宮浦と勝負する可能性が高い。この山も実力派がそろうだけに、どのペアが上位に進むか注目を集めそうだ。
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳