10月29日に広島県三次市で開催されたPremiumサーキット2020は大会最終日を迎え、女子シングルス、女子ダブルスの決勝戦と順位決定戦が行なわれた。ここでは、国内のトップ選手らも登場した決勝戦の模様をダイジェストで紹介する。
大会3日目の結果はこちら
※お詫びと訂正
今回行なわれた大会は、従来のクイーンズサーキットとは異なり、実業団チームの有志によって開催された大会です。そのため、大会名は「Premiumサーキット2020」となります。大会関係者、およびクイーンズサーキットを運営されている関係者の皆様にお詫びし、訂正いたします。
【ダイジェスト】
女子ダブルス決勝に勝ち上がったのは、ヨネックスの櫻本絢子/髙畑祐紀子(上写真・右)と日本ユニシスの中西貴映/岩永鈴。試合序盤は互いにポイントを奪い合い9オールとしたが、ここから4連続得点で引き離したのが櫻本/髙畑だ。第1ゲーム後半までしっかりリードを保って先制すると、第2ゲームも終始ヨネックスペアのペース。高畑が「相手はドライブ戦が得意なので、緩い球を使ったり後ろに下げたりするようにしました。自分たちのリズムでプレーができたと思います」と話した通り、相手ペアを前後左右に揺さぶりながら主導権を握り、最後は21-13のストレート勝利。前日までは「自分たちのプレーができていなかった」(櫻本)と話していたが、最後は日本代表の実力をしっかり見せて、今大会の頂点に立った。
女子シングルスは、佐藤冴香(上写真)と髙橋明日香のヨネックス対決。互いに手の内を知る二人の勝負は、序盤から接戦の展開に。第1ゲームは佐藤が23-21で制して王手をかけたが、続く第2ゲームは髙橋が13本に抑えてゲームカウントを1−1のイーブンに戻す。最終ゲームは、佐藤が中盤まで先行して14-11とするも、ここから髙橋がねばり強く球をひろって17オール。さらに髙橋が1点を追加し、逆転に成功した。
この勢いを最後までキープできれば髙橋の優勝は見えていたが、そこを譲らなかったのは経験豊富な佐藤。「お互い(決勝までの)5試合を全勝する中で、やはり疲れがあった」というものの、ファイナル終盤の苦しい場面でも、強打で押し込み20-19。佐藤が再び王手をかけると、最後はねばる髙橋のバックアウトを誘って勝利。「(連戦の影響で)決していい試合だったわけではないですが、その中で勝ちきれたのはよかった」と笑顔で振り返った佐藤が後輩との接戦を制し、Premiumサーキット女王の座を手にした。
決勝戦、順位決定戦の結果は以下の通り。
【女子シングルス】
▼決勝戦
佐藤冴香(ヨネックス)②〔23−21、13−21、21−19〕1●髙橋明日香(ヨネックス)
▼3位決定戦
池内萌絵(七十七銀行)②〔21−17、18−21、22−20〕1●海老原詩織(日本ユニシス)
▼5位決定戦
郡司莉子(八代白百合学園高)②〔22−20、23−21〕0●佐川智香(筑波大)
▼7、8位決定戦
下田菜都美(広島ガス)・林樂(ACT SAIKYO)
※両者キケンのため順位は決めず
▼9位決定戦
栗原あかり(筑波大)②〔21−9、17−21、21−12〕1●水井ひらり(NTT東日本)
▼11位決定戦
宮﨑淳美(法政大)②〔15−21、21−17、21−11〕1●鈴木沙也夏(柳井商工高)
▼13位決定戦
仲井由希乃(再春館製薬所)②〔21−16、22−24、21−12〕1●濱北もも(広島ガス)
▼15、16位決定戦
大堀彩(トナミ運輸)、木村百伽(ヨネックス)
※両者キケンのため順位は決めず
【女子ダブルス】
▼決勝戦
櫻本/髙畑②〔21−14、21−13〕0●中西/岩永(日本ユニシス)
▼3位決定戦
川島/齋藤(ACT SAIKYO)②〔17−21、21−16、21−6〕1●加藤/柏原(ACT SAIKYO)
▼5位決定戦
朝倉/永井(NTT東日本)②〔21−17、18−21、21−18〕1●今井/中村(ACT SAIKYO)
▼7、8 位決定戦
水津/重田(ACT SAIKYO)、尾﨑/森(NTT東日本)
※両ペアキケンのため順位は決めず(ペアは予選時のもの)
▼9位決定戦
毛利/重信(七十七銀行)②〔30−29、15−21、21−8〕1●篠谷/鈴木(NTT東日本)
▼11位決定戦
福本/金廣(再春館製薬所/柳井商工高)②〔19−21、21−19、21−10〕1●高橋/大澤(日本ユニシス)
▼13位決定戦
山藤/志波(広島ガス/龍谷大)②〔21−12、21−12〕0●鈴木/吉田(早稲田大)
▼15位決定戦
牟田/野田(百十四銀行)②〔21−18、21−14〕0●石村/日野(広島ガス)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/早浪章弘