10月18日にBWFワールドツアー・デンマークOP(オーデンセ/Super750)最終日は、各種目の決勝戦が行なわれた。日本勢は女子シングルスの奥原希望、女子ダブルスの福島由紀/廣田彩花、松本麻佑/永原和可那が決勝に進出し、頂上決戦を演じた。
第2試合に組まれた女子ダブルス決勝に登場したのは、日本代表の福島(上写真・左)/廣田と松本/永原。ともに優勝候補として順当に白星を重ね、しっかり日本人決勝の舞台を整えた。
負けられない勝負、その第1ゲームを制したのは福島/廣田だった。9-8から10連続得点で引き離すと、そのまま押しきって21-10。優勝に王手をかける。しかし、第2ゲームはスピードを上げた松本/永原が16本で奪い返し、ゲームカウントは1−1のイーブンで最終ゲームへ。
すると、序盤でリズムをつかんだ福島/廣田が、うまくリードを保ちながら試合を進める。途中、14-13まで差をつめられても「我慢強く、落ち着いて自分たちのペースで戦おうと話していた」(福島)と、4連続得点などで引き離し、20-14で再び優勝に王手。あきらめない松本/永原もロングラリーを制しながら点差を縮めてきたが、最後は松本のサービスがネットにかかってしまい福島/廣田が優勝。3月の全英OP以来となる栄光を手にした。
女子ダブルスの次に行なわれたのが、奥原が登場した女子シングルス。今大会最大のライバルとされたキャロリーナ・マリーン(スペイン)との決勝は、予想通り第1ゲームから大接戦に。互いにポイントを奪い合う中、18オールから先に抜け出した奥原が先制ポイントをつかむと、第2ゲームも中盤まで点差はもつれて16-14。すると、ここからスピードを上げた奥原がポイントを重ねると、最後は強烈なスマッシュを叩き込んで勝利。「相手は他の選手に比べて動きが速く、強打も持っている。ディフェンスとフットワークに集中しましたが、今日は私の足がしっかり動いていた」という奥原が強敵を2−0に抑え、久々の頂点をつかみとった。
このほかの種目では、男子ダブルスをイングランドのラングリッジ/エリス(イングランド)が制し、ワールドツアーSuper750で初優勝。混合ダブルスでも、ドイツのラムスフス/ハートリッチがアドコック夫妻(イングランド)をファイナル勝負の末に下し、こちらも初制覇を達成した。
デンマークOP2020最後の決勝は、アンダース・アントンセンとラスムス・ゲンケの地元対決。ファイナルゲームまでもつれた戦いは、アントンセンが逆転優勝を飾り、2019年インドネシアマスターズ(Super500)以来となる優勝を果たした。
決勝戦の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
アンダース・アントンセン(デンマーク)②〔18−21、21−19、21−12〕1●ラスムス・ゲンケ(デンマーク)74分
【女子シングルス】
奥原希望②〔21−19、21−17〕0●キャロリーナ・マリーン(スペイン)56分
【男子ダブルス】
ラングリッジ/エリス(イングランド)②〔20−22、21−17、21−18〕1●イワノフ/ソゾノフ(ロシア)74分
【女子ダブルス】
福島由紀/廣田彩花②〔21−10、16−21、21−18〕1●松本麻佑/永原和可那61分
【混合ダブルス】
ラムスフス/ハートリッチ(ドイツ)②〔18−21、21−11、21−14〕1●C・アドコック/G・アドコック(イングランド)50分
文/バドミントン・マガジン編集部
コメント/BWF(世界バドミントン連盟)
写真/BADMINTONPHOTO