コロナ禍にあるバドミントン界。国内では6月に予定されていた全日本実業団が中止、10月30日に開幕予定だったS/Jリーグの中止も決定。実業団に所属するプレーヤーたちの活躍の場も失われた。そんな中、公式戦ではないものの、各地で交流大会なども行なわれるようになっており、少しずつではあるが彼らも実戦の場を取り戻しているようだ。
目指す公式戦は先になるが、2020年、プレーヤーとして新たな環境に身を置き、再スタートを切った選手もいる。日本B代表の26歳、篠谷菜留だ。篠谷は青森山田高を卒業後、8年間、日本ユニシスに所属。昨年いっぱいで引退した栗原文音とのペアで、2014年の全日本総合で準優勝、18年の日本ランキングサーキットで優勝などの実績があり、ミックスダブルスでも日本B代表に選ばれている。
篠谷は、今年4月にNTT東日本に移籍した。ともにS/Jリーグ1部に属する日本ユニシスからNTT東日本への移籍には、「ユニシスをやめるからといって、2部でやれれば…みたいなのができない。やるなら、とことんやりたい」という篠谷の覚悟が表れている。
バドミントン・マガジン8月号では、その篠谷にインタビュー。移籍の経緯や、再スタートに秘められた思いに迫っている。
<担当者の一口メモ>
例年であれば、大会結果を伝えるレポートで、2020年のプレーヤーの活躍や動向をお知らせすることができるのですが、今年は大会自体が行なわれていないこともあり、選手の動向をお伝えできていないのがバドミントン専門誌として歯がゆいところもあります。
だからこそ、編集部が、「今、どんな思いで練習をしているのか」と気になる選手を取材しました。
誌面では、篠谷選手が「まだ頑張りたい」「まだやりきれていない」と思った理由について、主に2つをクローズアップ。紙幅の都合で取り上げられなかったのですが、「まだ続けたい」という思いを強く持ったのには、家族の後押しも大きかったそうです。
「地方でやる大会でも、親はいつも応援に来てくれるんです。バドミントンが好きで、応援に来るのも楽しみにしてくれていた。自分の頑張っている姿を見せるのが、自分の楽しみでもあったので、頑張っている姿をまだ見せたいなと思っています」
そう篠谷選手は語っていました。
こうした選手の身近な人たち、そしてバドミントンを応援してくれる多くの人たちが、また体育館のギャラリーで生観戦できる日が早く来ることを願ってやみません。
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文/バドミントン・マガジン編集部