3月8日(日)、BWFワールドツアー・ヨネックス全英OP(バーミンガム/Super1000)に参戦する日本代表が、開催地のイングランドに向けて出発した。3月11日から15日の5日間で開催される全英OPは、8日の時点では実施予定。しかし、世界中に広がりを見せている新型コロナウイルスの影響により、大会の中止・延期、無観客試合などの可能性も残されている。不安の中での遠征となった日本選手だが、出発前に奥原希望、園田啓悟/嘉村健士、朴柱奉監督が囲み取材に応じた。ここでは、朴柱奉(パク・ジュボン)日本代表監督のコメントを紹介する(注:選手・監督ともにマスクを着用して取材に対応しています)。
奥原希望のコメントはこちら
園田&嘉村のコメントはこちら
東京五輪前最後のビッグタイトル
全英オープン2020 CSテレ朝チャンネル2で
1回戦から決勝まで連日放送!!
――50日以上の遠征を設定した理由について
朴柱奉 やはりコロナウイルスの問題があるからです。ドイツOPは出発予定の3日前にキャンセルとなり、そのほかの大会スケジュールも変更になりました。ドイツOPのキャンセルが決まった後、緊急ミーティングをしています。(全英OP後の)インド、マレーシア、シンガポールと、それぞれの政府の考え方や状況が違うので、それを考えたうえで、スケジュールを変更しています。五輪レースの大事な期間。無理なスケジュールでみんな疲れると思いますが、本当に今回がレースの最後になるので、無理をしてでも、と決めました。
――コロナウイルス問題の状況が読めないままで遠征に出発する
朴柱奉 毎日状況が変わります。個人的に(全英OPが開催される)イングランド協会から連絡がきたりしましたが、昨日夜にOKをもらったことが、次の朝になって変わることがあります。インドOPに参加するためのビザも先週、最後の最後でなんとかもらうことができました。スケジュールをはっきり決めるのは、何にしても難しい。ただ、その中で五輪レース最後となる4月までの(A代表の)スケジュールはある程度できたので、その部分はよかったです。
――全英OPで日本代表に期待することは
朴柱奉 4月までの五輪レースの中で、一番大事なSuper1000の大会。ここでよい成績が出すことができれば、残りのレースも安全に進めることができる。一番はとにかく集中。日本代表全員で、集中していきたいと思います。
――全英OP後、海外での合宿などについて心配なことは
朴柱奉 選手のコンディションですね。食事もそうですけど、体調もそうです。風邪などに対しても、各国政府の対応があって、(もし問題が起きれば)その選手だけではなく、選手団として 日本選手全員の問題になる可能性もある。(出発前の)代表合宿でも話しましたが、選手も自分の体の管理をしっかりすることが大事。毎日体温をチェックするなどして、試合も頑張るけど、体の部分もしっかり気をつけたいです。
――桃田賢斗選手が練習に復帰したことについて
朴柱奉 昨日(3月7日)、桃田選手と電話しました。本当は3月のインド前の代表合宿で(状態を)見ようと思いましたが、代表のスケジュールが全部変わってしまった。ですから、チームの中で、ステップ・バイ・ステップで練習していくようにしました。(全英OPの)代表合宿が始まる前に、中西洋介シングルス担当コーチが3日間ほど一緒に軽い練習をしていますし、昨日の電話でも元気そうに話していた。そこでは、私たちは海外に遠征していますが、しっかりコミュニーケーションを取りましょう、という話をしました。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部