3月6日(金)、1月にマレーシアで交通事故に巻き込まれた桃田賢斗(NTT東日本)が、事故後、初めての記者会見を行なった。ここでは、会見で語られた桃田のコメントを紹介する。
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――目の状況について詳しくうかがいたい。練習に復帰した時に「シャトルが二重に見えた」ということですが、どういう状況のときにそうなったのか。また、練習は2カ月のブランクがあるが、その点についてどう捉えているか
桃田 目の状態は、正面からはいつも通りに見えましたが、眼球を動かしたときに物が二重に見えました。術後は、リハビリ、トレーニングもしているので、少しずつよくなっているのかなと思います。これだけ長い間バドミントンから離れたことはなかったので、羽根を打つのが楽しいですし、充実した練習ができればと思います。
――先が見えていない中で、この会見を行なうことを決めた理由は
桃田 たくさんの方から応援メッセージをもらい、自分も文章(リリース)では出しましたが、自分の言葉で伝えることができていなかった。ある程度、体の状態も、心も落ち着いた段階で、皆さんの前に出て、言葉で伝えたい、感謝の気持ちを伝えたいという気持ちがあったので、このような場を設けさせていただきました。
――事故後にもらったメッセージの重さ、思いはどのように届いていますか?
桃田 ここまで大きなケガをしたことがなかったので、リハビリはすごく地味で、苦しいトレーニングが多い。でも、「コートに立つ姿が見たいです」という言葉をたくさんいただいて、ちょっと心が折れそうな…そういうときに、もうひと踏ん張りできる力になっています。
――長い期間の静養だったと思いますが、家族とは、どういう会話をされたのか
桃田 手術して、退院してからは3週間ぐらい実家にいて、絶対安静の生活を送っていました。(静養中は)いつも通り、安心した生活を送ることができたのは家族のおかげだと思います。どういう会話をしたかは、覚えていないです。
――東京五輪前に、競技に戻れるのか、という不安はあったか
桃田 それは感じました。(手術が)どれくらい時間がかかって、本当に成功するかもわからないし、手術をするか、保存治療なのか、という選択も、すごく自分自身迷いました。心が折れそうなときもあったけど……何回もいいますが、いろんな方のサポートや言葉のおかげがあり、手術して、しっかり治して、またコートに戻ってプレーしたいと思ったので、(手術する)決断ができたのかなと思います。
――今後のことについて、日本協会の方は「(復帰の目安は5月の)トマス杯ぐらい」と話していました。現状で、桃田選手の中でプレーできそうな感覚があるか
桃田 自分の気持ちでいうと、出られるならすぐにでも試合は出たい。でも、無理をするとケガをして練習できなくなることもあるので、相談しながら、ゆっくり、少し余裕をもって、いままで通り…、いままで通りというか、これを機会に、いままで以上に強くなって戻るためにも、いまは焦らず、じっくり頑張っていきたいと思います。
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳