3月6日(金)、1月にマレーシアで交通事故に巻き込まれた桃田賢斗(NTT東日本)が、事故後、初めての記者会見を行なった。ここでは、会見で語られた桃田のコメントを紹介する。
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桃田 1月に交通事故に遭い、手術を経て、先日無事にチームの練習に合流することができました。また、お亡くなりになられた運転手の方のご冥福をお祈りいたします。今回、復帰をする際にあたって、たくさんのサポートや激励の言葉をくださった皆さんに感謝の言葉を伝えたくて、このような場を設けさせていただきました。本日はよろしくお願いします。
――(メディアの前で)語るのが初めてだと思います。当時の状況を教えて下さい。交通事故に巻き込まれた当時の心境は?
桃田 その時は、朝4時半に(ホテルを)出発して、すごく眠くて、バスの中で寝ていました。(衝突の)衝撃で起きたけど、何が起きたのか、わからない状況でした。
――事故でドライバーが亡くなり、ご自身もケガをしましたが、それを受け止めたときの心境は?
桃田 ケガもして、動けなかったけど、たくさんの方がサポートしてくださり、安静にできる場所に連れて行ってもらいました。焦って、取り乱すことはなく、ずっとぐったりした状態だったと思います。
――一度練習に復帰されたとき、シャトルが二重に見えて手術になった。それまでの違和感はなかったのか
桃田 事故に遭って、二重に見える時がありましたが、時間が経つにつれて視野がはっきりしてきたので、大丈夫だと思いました。でも、練習を再開したときにずっと二重に見えたので、再検査してもらいました。
――取り組まれているリハビリの内容や、練習に復帰の手応えはどのような感じでしょうか?
桃田 再検査をしっかり受けて、トレーニングを再開していいという許可も出たので、いきなりハイペースで練習はできないけど、トレーナーの方に体の状態をケアしてもらいながら、練習に取り組めているので、充実感もあるし、体のキレも少し戻ってきているという感覚があります。
――今後の試合復帰に向けたスケジュールと、それに向けた現在のご自身の課題については?
桃田 試合のスケジュールは、いろんな方と相談しながら決めていきたいと思います。今後の課題は、コートに立つと動きたくなってしまうので、それを少しでもセーブすることが課題です。
――ケガを乗り越えて、ようやく練習にも復帰された。あらためて、東京五輪への思いを教えてください。
桃田 東京五輪よりも、まずは目の前のことを一つひとつこなしていきたいし、それを全力で取り組んでいきたい。そんな思いもありますが、今回の経験で、いままで東京五輪は、(他の国際大会の)延長線上にある大会と思っていましたが、日本の方に応援してもらってできることになって…いまは東京五輪の金メダルをねらっていきたいなと思いました。(続く)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳