日本A代表にとって2020年の初陣となったマレーシアマスターズ(Super500)とインドネシアマスターズ(Super500)。男子シングルスの桃田賢斗がマレーシアマスターズで優勝を飾ったものの、そのほかの種目では2大会で準決勝止まりとなり、厳しい結果に終わった。一方で、他国は着実に上位進出を果たしており、特に中国、インドネシア、デンマーク勢の活躍が目立った。ここでは、海外勢が活躍した2大会の結果について、女子シングルスを振り返っていく。
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【マレーシアマスターズ】
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準決勝には、戴資穎(上写真・左/タイ・ツーイン/台湾)、キャロリーナ・マリーン(スペイン)、そして中国から何冰嬌(へ・ビンジャオ)、陳雨菲(上写真・右/チェン・ユーフェイ)が勝ち進んだ。4強から抜け出して頂点に立ったのは、昨季ワールドツアーで4優勝を飾り、年末のファイナルズも制した陳雨菲。戴資穎との決勝戦では、スピードに乗った攻撃で押し切り栄冠をつかみとった。
戴資穎は準優勝に終わったが、今年最初の大会でも相変わらず安定したプレーを発揮して好結果を残した。2回戦では韓国の成池鉉(スン・ジヒュン)とのファイナル勝負を切り抜け、準々決勝では昨年の世界女王・プサルラ・V.シンドゥ(インド)を相手に2−0で勝利。準決勝で対戦した何冰嬌にも、多彩なショットを繰り出して白星をつかんでいる。
ベスト8には、日本の奥原希望のほか、シンドゥとサイナ・ネワール(インド)、そして昨季のUSOP(S300)やオランダOP(S100)などで優勝を果たしている中国の王祉怡(ワン・ジーイ)が入った。王祉怡は、2回戦でラチャノック・インタノン(タイ)にファイナル勝負の末に勝利。2018年のアジアジュニア女王が、頭角を現している。
▼マレーシアマスターズ上位成績
優勝:陳雨菲(中国)
準優勝:戴資穎(台湾)
ベスト4:何冰嬌(中国)、キャロリーナ・マリーン(スペイン)
ベスト8:奥原希望、プサルラ・V.シンドゥ(インド)、サイナ・ネワール(インド)、王祉怡(中国)
【インドネシアマスターズ】
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準々決勝で髙橋沙也加を下したのが、マレーシアマスターズでベスト8に入った中国の王祉怡(上写真)。マレーシアでの勢いを同大会につなげ、上位大会で初となる準決勝進出を飾った。優勝は、その王祉怡を準決勝で下し、さらに決勝戦でキャロリーナ・マリーンを2−1で退けたラチャノック・インタノン(タイ)。昨季優勝を飾ったインドOP(S500/3月)以来となる、久々の頂点到達となった。
準優勝に終わったマリーンは、決勝まで2−0のストレートで連勝するなど、復活した19年後半からの好調をキープ。2回戦では奥原希望、準々決勝では韓国のアン・セヨンに貫禄を見せるなど、1年前に大ケガを負った因縁の大会で、再び上位進出を果たしてみせた。
ベスト4には、マレーシアマスターズに続き何冰嬌が勝ち進んだ。19年は韓国OP(S500/9月)優勝の実績を残したものの、なかなか上位進出を果たせずに苦しい戦いが続いた。それだけに、2大会連続での好結果は次なる大会への大きな自信につながったはずだ。ベスト8には、日本の髙橋のほか、ベイウェン・ツァン(アメリカ)、ミッシェル・リー(カナダ)が進出。昨季ブレイクしたアン・セヨンも、1回戦で先輩の成池鉉を2−1で退けてしっかりベスト8は確保している。
▼インドネシアマスターズ上位成績
優勝:ラチャノック・インタノン(タイ)
準優勝:キャロリーナ・マリーン(スペイン)
ベスト4:何冰嬌(中国)、王祉怡(中国)
ベスト8:ベイウェン・ツァン(アメリカ)、アン・セヨン(韓国)、ミッシェル・リー(カナダ)、髙橋沙也加(日本)
ラチャノック・インタノンは2019年1月のマレーシアマスターズ以来の優勝
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO