1月9日に開催されたBWFワールドツアー・マレーシアマスターズ(クアラルンプール/Super500)の3日目は、各種目2回戦が行なわれた。
5種目すべてで2回戦に勝ち上がった日本勢。この日、金星をつかんだのは混合ダブルスの保木卓朗(上写真・左)/永原和可那だ。今大会、2人は男女ダブルスを欠場し、ミックスのみの参戦。世界ランク4位のデチャポル/サプシリー(タイ)との対戦となったが、第1ゲームを21-17で先制した保木/永原は、第2ゲーム3-9とリードを許す展開から5連続ポイントなどで12-11と逆転に成功。その後は互いにポイントを取り合う接戦から20オールのデュースまでもつれ、先に抜け出したのが日本ペア。22オールから2連取し、保木/永原が強敵を下してベスト8進出を決めた。
女子ダブルスでも、格上を倒す殊勲の勝利が生まれた。それが今季からA代表としてWTに臨む志田千陽(上写真・奥)/松山奈未だ。相手は世界ランク1位、中国の陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)だったが、第1ゲームを21-15で制した志田/松山は、第2ゲームも21-12で封じて快勝。ジュニア時代に2連敗している相手から、シニアで初勝利をつかみ準々決勝進出を決めた。また、前日の1回戦を2−0で勝利した髙橋礼華/松友美佐紀も、ロシアペアをストレートで下してベスト8入り。2ペアが勝ち進んだ一方、中国の3番手ペア、世界ランク10位の鄭雨(ツェン・ユ)/李汶妹(リー・ウェンメイ)と対戦した福島由紀/廣田彩花は、ファイナルゲームに持ち込まれた勝負に競り負け2回戦敗退。上位進出はならなかった。
男子シングルスでは、桃田賢斗が前日の1回戦で常山幹太を破って勝ち上がったインドのプラノイ・H.S.を、14本、16本で一蹴。西本拳太は同年代のビクター・アクセルセン(デンマーク)との勝負だったが、第1ゲームを大差で失うと、第2ゲームも17-21で落として2回戦止まりとなった。
男子ダブルスは、今季A代表として参戦している古賀輝/齋藤太一が、元世界王者の劉成(リュウ・チェン)と若手・黄凱祥(ファン・カイシャン)のペアを、ファイナル勝負の末に、最後は23-21で下してベスト8進出を決めた。韓国のベテラン・李龍大(イ・ヨンデ)/金基正(キム・キジュン)と対戦した園田啓悟/嘉村健士は、第1ゲームを15本で失うと、続く第2ゲームも17本で敗れ、準々決勝進出はならなかった。
女子シングルスは、大堀彩が昨年の世界女王・プサルラ・V.シンドゥ(インド)と対戦したものの、0−2のストレートで敗戦。奥原希望と髙橋沙也加の日本人対決は、2−0で制した奥原に軍配があがっている。
このほか、海外選手では女子シングルスのラチャノック・インタノン(タイ)が、中国の19歳・王祉怡(ワン・ジーイ)に敗れる波乱。また、男子シングルスの周天成(台湾/チョウ・ティエンチェン)は、伍家朗(香港/ン・カロン)に0−2で屈して2回戦敗退となった。
日本勢の3日目の結果、準々決勝の対戦カードは以下の通り。
■3日目の結果(1月8日)
【男子シングルス】
桃田賢斗②〔21−14、21−16〕0●プラノイ・H.S.(インド)45分
西本拳太●0〔6−21、17−21〕②ビクター・アクセルセン(デンマーク)36分
【女子シングルス】
奥原希望②〔21−14、21−9〕0●髙橋沙也加34分
大堀彩●0〔10−21、15−21〕②プサルラ・V.シンドゥ(インド)34分
【男子ダブルス】
園田啓悟/嘉村健士●0〔15−21、17−21〕②李龍大/金基正(韓国)40分
古賀輝/齋藤太一②〔21−10、16−21、23−21〕1●劉成/黄凱祥(中国)68分
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−17、21−9〕0●ボロトワ/デフレトワ(ロシア)31分
福島由紀/廣田彩花●1〔21−18、22−24、17−21〕②鄭雨/李汶妹(中国)75分
志田千陽/松山奈未②〔21−15、21−12〕0●陳清晨/賈一凡(中国)35分
【混合ダブルス】
保木卓朗/永原和可那②〔21−17、23−21〕0●デチャポル/サプシリー(タイ)39分
■準々決勝の対戦カード(1月10日)
【男子シングルス】
桃田賢斗 – 黄宇翔(中国)
石宇奇(中国) − リー・ジジャ(マレーシア)
諶龍(中国) − ビクター・アクセルセン(デンマーク)
伍家朗(香港) − ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
【女子シングルス】
戴資穎(台湾) − プサルラ・V.シンドゥ(インド)
奥原希望 – 何冰嬌(中国)
サイナ・ネワール(インド) − キャロリーナ・マリーン(スペイン)
陳雨菲(中国) − 王祉怡(中国)
【男子ダブルス】
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア) − アルディアント/アルフィアン(インドネシア)
李龍大/金基正(韓国) − テオEY/オンYS(マレーシア)
古賀輝/齋藤太一 – 李俊慧/劉雨辰(中国)
セティアワン/アッサン(インドネシア)− 王齊麟/李洋(台湾)
【女子ダブルス】
志田千陽/松山奈未 – 李紹希/申昇瓚(韓国)
髙橋礼華/松友美佐紀 − 李茵暉/杜玥(中国)
ポリイ/ラハユ(インドネシア) − 張藝娜/金慧麟(韓国)
金昭英/孔熙容(韓国) − 鄭雨/李汶妹(中国)
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国) − ゴーSH/ライSJ(マレーシア)
李洋/楊景惇(台湾) − ファイザル/ウィジャヤ(インドネシア)
保木卓朗/永原和可那 – チャンPS/ゴーLY(マレーシア)
王懿律/黄東萍(中国) − タベリング/ピキ(オランダ)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO