北海道バドミントン協会は、2019年8月にスイス・バーゼルで開催された世界選手権にて女子ダブルス2連覇を果たした松本麻佑選手、永原和可那選手(いずれも北都銀行)および混合ダブルスで銅メダルを獲得した東野有紗選手(日本ユニシス)に対して、その栄誉を称えて『特別技能賞』を授与。さらに、北海道内の出身地区協会からも表彰が行なわれた。
北海道協会は、12月23日、北海道札幌市内のホテルでその表彰式と祝賀会を開催。S/JリーグTOP4を終えた3選手および北海道出身で、現在は松本/永原ペアが所属する北都銀行にて両選手を指導する佐々木翔監督も式典および祝賀会に出席した。
以下は記者会見に出席した松本麻佑、永原和可那、東野有紗、佐々木翔・北都銀行監督のコメント。それぞれ、2019年を振り返り、2020年の意気込みを語った。
松本麻佑
「今年はオリンピックレースが始まり、初めての挑戦となる私たちは世界選手権まではなかなか成績が残せず、歯がゆい時期もありました。世界選手権で2連覇することができ、それを機に、少しずつ成績を残せるようになり、全日本総合では初めて優勝することができました。
オリンピックレースが始まってから韓国ペアに負けることが多く、いまも克服したといえるまでにはいかないですが、ツアーファイナルで対戦したときには、自分たちの作戦と技術で優位に立つことができた。いままで一方的にやられていたところを、自分たちが押す形がつくれたのは、ひとつ成長した部分なのかなと思います。
私たちとしては、今年1年はさまざまな経験ができ、充実した1年でした。生まれ育った北海道の地で、こうした報告ができるということをうれしく思っています。今回、北海道出身の3人とこの場で表彰していただけるのは素晴らしいことだと思いますし、うれしく思います」
永原和可那
「5月からオリンピックレースが始まったのですが、前半はなかなか自分たちの思うような結果が残せずに苦しい時期もあったのですが、世界選手権で2連覇を達成することができました。それ以降も結果が出ない時期もありましたが、後半は少しずつ自分たちの試合ができるようになってきて、結果も少しずつついてきました。国内でいえば、全日本総合で優勝することができ、この1年はいろいろな経験をすることができました。
オリンピックレースは精神的に苦しいんだということを実感しましたが、これを乗り越えないとオリンピック出場はないというのも痛感しています。ツアーファイナルで、厳しい状況でも自分たちのパフォーマンスができたというのは成長した部分だと思うので、これを継続していけたら。
レースは2020年も続くので、この1年間の経験を2020年に生かしていきながら、スタートから優勝をめざします。
同じ出身地のパートナーとペアを組めることも少ないと思うので、それ自体うれしいことですし、佐々木監督、東野選手と一緒に帰ってきて報告ができるのはうれしいこと。種目が違っても、みんなで世界をめざして頑張っていきたいです」
東野有紗
「オリンピックレースの最初の大会の前に足首をケガしてしまい、なかなか試合に出られなくて苦しい思いをしましたが、ケガが治り、試合に出られるようになってからは、プレーできる喜びや感謝の気持ちが強まりました。
ナガマツペアのようなすごい成績は出していないのですが、少しずつ成績を出して、自分たち(渡辺勇大と組むミックスダブルス)はこのオリンピックレースを楽しみながら臨めているのではないかなと思います。
全英オープンで優勝(2018年)したり、2位(2019年)になったりもしましたが、自分たちはまだ中国の2ペアの壁を越えられていないと思います。来年のオリンピックでは中国の2ペアを倒して金メダルをとれるように頑張ります。また、ナガマツペアの成績を超えられるように、来年はより一層頑張っていきたいです。
地元である北海道で、このような賞をいただけるのは本当にうれしいこと。普段から『北海道出身のみんなで頑張ろうね』とはいっているのですが、佐々木(翔・北都銀行)監督やナガマツペアといっしょに会見を開いてもらって、新鮮な感じがします(笑)。あらためてこうやって集まる機会をつくってもらうのは初めてで、うれしく思っています」
佐々木翔(北都銀行・監督)
「松本/永原ペアは全日本総合で優勝、東野選手は同じくミックスダブルスで3連覇と、世界選手権後もとても大きなタイトルをとることができました。オリンピックに向けて北海道出身の3選手が頑張っておりますので、引き続き応援していただけたらと思います」
表彰後は祝賀会も行なわれ、北海道のバドミントンに関わる多くの関係者が出席した。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部