『JTB S/Jリーグ2019』の優勝決定トーナメントであるトップ4トーナメントが、12月21日に、富山県・東洋通信スポーツセンター(高岡市民体育館)で開催。トーナメント初日となったこの日は、男女ともに準決勝の2試合が行なわれた。ここでは女子準決勝・再春館製薬所と北都銀行の戦いをダイジェストでお伝えする。
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【女子・準決勝-1】
前回優勝の再春館製薬所は、チームのエースである山口茜をシングルスに起用し、全日本総合女子ダブルスベスト4の志田千陽/松山奈未を第2ダブルスに置くオーダー。対して北都銀行は、世界&日本女王の松本麻佑/永原和可那を第1ダブルス、第2ダブルスに田中志穂/浦谷夏未で勝負に出た。
第1ダブルスは松本麻佑(上写真・右)/永原和可那が貫禄を見せる。第1ゲームは15-9とリードを広げ、終盤に再春館の小野菜保/福本真恵七に追い上げられる場面もあったが、21-17でゲームを奪う。第2ゲームも安定感のあるレシーブが光った松本/永原。スピードとパワーでしっかり押し込み、21-13で北都銀行が先制ポイントをつかんだ。
シングルスは再春館製薬所の山口が、軽快なフットワークで北都銀行の明地七海を圧倒する。第1ゲームを21-13で制すると、さらに第2ゲームも4本に抑えて完勝。チームの勝敗を第2ダブルスに託した。
この勝負所で力を発揮したのが再春館の志田千陽/松山奈未だ。第1ゲームからテンポのよいアタックで田中/浦谷の守備を崩していくと、21-9で奪い決勝進出に王手。さらに、第2ゲームは8−6とねばられながらも、志田/松山が14-10から一気にスピードを上げて19-13。田中/浦谷も食らいついたが、最後は21-16で志田/松山が制し、再春館製薬所が決勝進出を決めた。
「志田/松山は勢いもあったので第1ダブルスでもよかったが、優勝するための選択をした」とは、再春館製薬所の池田雄一監督。松本/永原との直接対決はなかったが、単複のエースがしっかり役割を果たし勝利につなげた。一方、敗れた北都銀行の佐々木翔監督は、「チームの力がそのまま出た結果。単純に力不足だったと思います」と振り返り、「明日もう一回(準決勝が)あるので、そこで頑張ります」と、3位決定戦に目を向けていた。
▼準決勝
再春館製薬所(S1位)2−1 北都銀行(J2位)
小野菜保/福本真恵七●0〔17−21、13−21〕②松本麻佑/永原和可那
山口茜②〔21−13、21−4〕0●明地七海
志田千陽/松山奈未②〔21−10、21−16〕0●浦谷夏未/田中志穂
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人