12月17日、BWF(世界バドミントン連盟)が発表する世界ランキングが更新された。ツアー年間王者を決めるワールドツアーファイナルズの結果が反映され、各種目の上位陣を含めて順位変動があった。日本勢の順位と展望を含めて、ダブルス3種目を見ていこう。
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【男子ダブルス】
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ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)が、唯一の10万ポイント超えで1位をキープ。しかし、WTファイナルズで優勝を果たしたセティアワン/アッサン(インドネシア)が、1万2000ポイントを加算して、10万ポイント目前。勝ち方を知るベテランが、約1万ポイントの開きがあった同国の後輩ペアとの差を詰めている。
WTファイナルズでは予選リーグでの敗退となった、園田啓悟(上写真・右)/嘉村健士が1ランクアップの3位に浮上。4位には中国・李俊慧(リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)、5位にはインドネシアから3ペア目のアルディアント/アルフィアンが入り、WTファイナルズ準優勝の遠藤大由/渡辺勇大は6位をキープしている。
これに続く日本勢は、保木卓朗/小林優吾(14位)、井上拓斗/金子祐樹(24位)。初のA代表入りを果たした古賀輝/齋藤太一(32位)は、いよいよ上位大会に本格チャレンジする年を迎える。
【女子ダブルス】
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WTファイナルズ優勝の中国の陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)が、10万ポイント超えで1位をキープ。中国のエースペアを追うのは、同ベスト4の福島由紀/廣田彩花(2位/9万3652ポイント)、同準優勝の松本麻佑/永原和可那(3位/9万3233ポイント)。日本勢1番手を争う2ペアの差は、わずか419ポイントだ。WTファイナルズに出場できなかった髙橋礼華/松友美佐紀は、4位をキープしているものの、7万8222ポイント。3位の松本/永原に約1万5000ポイント差をつけられており、上位大会での優勝などを積み重ねていかないと、前をいく2ペアに追いつけない厳しい状況だ。
2019年後半から一気に追い上げてきた韓国勢は、5位に金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン)、6位に李紹希(イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン)が入り、上位をキープしている。
パリ五輪をめざす世代は、A代表入りを果たした志田千陽/松山奈未が13位。2019年はB代表ながら上位大会を転戦した櫻本絢子/髙畑祐紀子は17位。全日本総合準々決勝で激闘をくり広げた2ペアは、競い合いながら順位を上げていくだろう。
【混合ダブルス】
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WTファイナルズ優勝の中国・鄭思維(チェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン)が、11万ポイント超えで1位を独走。同準優勝の王懿律(ワン・イーリュ)/黄東萍(ファン・ドンピン)が2位を守り、中国ペアのワンツーは変わらない。続く3位につけるのが、WTファイナルズで2年連続ベスト4の渡辺勇大(上写真・左)/東野有紗だ。4位のデチャポル/サプシリー(タイ)とは730ポイント差。少しでも差を広げ、しっかり3位をキープして東京五輪を迎えたい。
日本勢で続くのは、金子祐樹/松友美佐紀(23位)、保木卓朗/永原和可那(25位)。混合ダブルス専任のB代表ペア、山下恭平/篠谷菜留(73位)、緑川大輝/齋藤夏(78位)は、パリ五輪に向けての飛躍を期待したい。
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO