【WTF2019】遠藤&渡辺と福島&廣田が3連勝で首位通過!園田&嘉村は無念の予選落ち…<3日目:ダブルス>

12月13日に開催されたBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)3日目は、予選リーグ第3戦が行なわれた。ここではダブルスのダイジェストをお伝えしよう。

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【女子ダブルス】

グループAの福島由紀/廣田彩花は、中国の強敵・陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)と、すでに予選リーグ突破が決まったペア同士の一戦に臨んだ。

第1ゲームは、廣田が後衛に回されても積極的にアタックを仕掛けて主導権を握った。相手のミスも多く、早々にリードして21-10で先取。第2ゲームは、相手がスピードを上げてきたが、中間ポジションでの守備でじっくりとねばると、相手の後衛がミスを続発。21-13でゲームをモノにし、ストレートで勝利した。3連勝で堂々の首位通過を決めた。

グループBの松本麻佑(上写真・右)/永原和可那は、韓国の金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン)と対戦。同じグループで先に試合を終えた李紹希(韓国/イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン)が、3連勝を飾ったため、この試合の勝者が2位で通過できるという決戦だった。

第1ゲーム、いきなりドライブ戦で連続失点を喫したが、松本が「いつもは、自分たちがやりたいプレーであるロングリターンを先行(優先)させて負けていた。今日は、相手の嫌がることをやってペースを崩そうと思い、簡単に上げない展開をつくるように心がけました」と話したとおり、サービスまわりから低い展開を徹底。中盤以降、主導権を握っていった。それでも孔熙容の強烈なスマッシュには手を焼いたが、1ゲームは21-16で先取。第2ゲームは序盤にミスが出て動揺からリズムを崩したが、低い展開の我慢比べから攻撃に持ち込み、永原がスマッシュを連打。得意の打ち下ろし攻撃を展開し、21-18でゲームを制し、ストレートで勝利。グループBを2位で抜け出し、決勝トーナメント進出を決めた。

【男子ダブルス】

2連勝中の遠藤大由/渡辺勇大は、過去4勝4敗の李俊慧(中国/リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)と対戦。長身ペアを相手に連続攻撃を許さない配球で対抗した。

低いドライブの打ち合いで負けず、押されても相手の後衛を左右に振ったり、ネット前へ落としたりと機動力の勝負に持ち込んだ遠藤/渡辺。第1ゲームを21-12で先取。第2ゲームもカウンターレシーブなどで相手にリズムを渡さず、攻撃では渡辺がキレのあるジャンピングスマッシュ、遠藤が豪快なパワースマッシュをたたき込み、21-11で勝利。強豪ひしめくリーグで見事3連勝を飾り1位通過を決めた。

遠藤/渡辺がストレートで勝ったため、遅れて試合を行なうことになった園田啓悟/嘉村健士は、ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)にストレートで勝てば1勝2敗で3組が並び、取得ゲーム数で上回って2位になれる条件となった。

しかし、第1ゲーム中盤から園田/嘉村が引き離され、16点まで追い上げたが及ばなかった。この時点でギデオン/スカムルヨの2位が決定。長いラリーも多い試合だったが、最後まで戦い、第2ゲームは17-21。嘉村は「五輪でもグループリーグがあり、1ゲームも落とせない状況は起こり得る。戦い方を学ばないといけない」と悔しがった。

【混合ダブルス】

混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗は、2−0でファイザル/ウィジャジャ(インドネシア)を破り、3連勝で首位通過を決めた。序盤は、競り合ったが、渡辺が「11点からは優位に進められた」と話したとおり、12オールから抜け出しに成功。最後は4連続得点で突き放した。第2ゲームも主導権を渡さず、7−5から5連続得点、さらに1失点後に4連続得点と大きく引き離した。前衛から得点する場面の多かった東野も「大会前にチームでミックスダブルスのトレーニングをして、前衛の動きやレシーブを徹底的に練習した。カバーもあって前の仕事に集中できている」と手ごたえを示した。

なお、同じグループAの世界王者、鄭思維(中国/ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン)は2−1でジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)を破って2位を死守。ファイナルゲーム22-20という死闘だったが、王者の底力を発揮し、決勝トーナメントに残った。

日本勢の13日の結果は以下の通り。

▼予選リーグ第3戦(12月13日)

【男子ダブルス】

◆グループA

園田啓悟/嘉村健士●0〔16−21、17−21〕②ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)47分

遠藤大由/渡辺勇大②〔21−12、21−11〕0●李俊慧/劉雨辰(中国)36分

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花②〔21−10、21−13〕0●陳清晨/賈一凡(中国)42分

◆グループB

松本麻佑/永原和可那②〔21−17、21−18〕0●金昭英/孔熙容(韓国)46 分

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗②〔21−14、21−12〕0●ファイザル/ウィジャジャ(インドネシア)37分

予選リーグ第1戦(1211日)

【男子ダブルス】

◆グループA

遠藤大由/渡辺勇大②〔21−19、21−13〕0●園田啓悟/嘉村健士41分

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花②〔19−21、21−5、21−9〕1●ポリイ/ラハユ(インドネシア)88分

◆グループB

松本麻佑/永原和可那②〔19−21、21−14、22−20〕1●ジョンコパン/ラウィンダ(タイ)77分

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗②〔21−15、21−15〕0●鄭思維/黄雅瓊(中国)33分

▼予選リーグ第2戦(12月12日)

【男子ダブルス】

◆グループA

園田啓悟/嘉村健士●1〔14−21、21−12、16−21〕②李俊慧/劉雨辰(中国)54分

遠藤大由/渡辺勇大②〔21−11、14−21、21−11〕1●ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)65分

【女子ダブルス】

◆グループA

福島由紀/廣田彩花②〔10−21、24−22、21−6〕1●李茵暉/杜玥(中国)68分

◆グループB

松本麻佑/永原和可那●1〔21−13、16−21、13−21〕②李紹希/申昇瓚(韓国)63分

【混合ダブルス】

◆グループB

渡辺勇大/東野有紗②〔21−15、18−21、21−15〕1●ジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)57分

取材・文/平野貴也

写真/BADMINTONPHOTO

投稿日:2019/12/14

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