日本一を決める「第73回全日本総合選手権」の決勝戦が、12月1日に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館を舞台に開催された。ここでは、女子シングルス決勝を戦った2選手のコメントを紹介する。
【女子シングルス】
優勝:奥原希望(太陽ホールディングス)
決勝戦結果:22−20、21−4で勝利
奥原「決勝1ゲーム目はリードされる展開でしたが、しぶとくしぶとく私らしく1点を積み重ねた結果取ることができ、2ゲーム目は楽になって、最後にようやく今大会の中で一番私らしいプレーをすることができました。今年の10月から、(佐藤)コーチと相談しながら強みであるフットワークを見直して、スピードに対する自信があったので、そういう意味で余裕があったと思います。
見直したのはフットワークの質の部分。世界のトップ選手をイメージして練習をしてきました。大事なのは、初動もですけど、とくに準備。準備してから1歩目2歩目のスピードが大事で、それが、どれだけいい体勢でシャトルの下に入れるかにつながって、どこに打つか相手にわからせないことができます。強みを修正するこわさはまったくありません。現状維持では世界に通用しないので。世界に勝つためには何かしないといけないからです」
準優勝:大堀彩(トナミ運輸)
「昨日(準決勝)の反省を踏まえて、1ゲーム目の出だしはいい感じでスタートをきれたと思います。でも、(奥原選手が)そう簡単にリズムと取らせてくれないのはわかっていました。(中盤以降は)シーソーゲームの展開になりましたけど、いつもなら中盤で点差を離されていたと思うので、そこは我慢というか、昨年に比べると成長した部分だと思います。2ゲーム目からは相手のペースが上がって、自分のスピードを上げることができませんでした。最後の終わり方というのも、自分に納得はいきませんが、必ず次につながる準優勝だと思いますし、プラスに考えたいです。
(第2ゲーム、スピードがあげられなかったのは?)自分の中で2ゲーム目の前半で体が重たいなと感じはじめて、気持ちをしっかりもっていければついてくると思いました。ただ、そう簡単にはやらせてもらえなかった。奥原選手も、私が少し崩れたら、そこで一気にスピードを上げてきました。1試合の作り方、“ここでペースを上げる”というのが、奥原さんはうまい。決勝の相手ではありますが、すごく勉強になる部分がありましたし、レベルにはまだ差がありました」
取材・構成/江國晴子、バドミントン・マガジン編集部