日本一を決める「第73回全日本総合選手権」の決勝戦が、12月1日に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館を舞台に開催された。ここでは、男子シングルス決勝を戦った2選手のコメントを紹介する。
【男子シングルス】
優勝:桃田賢斗(NTT東日本)
決勝戦結果:21−14、21−12で勝利
「この大会は取りたいと最初からいっていて、準備もしっかりできたので、1回戦から決勝まで、自分らしくプレーできたと思います。(シャトルが飛ばない環境だったが)試合前の基礎打ちの時点で“飛ばない”というのを感じていましたが、飛ぶにしても、飛ばないにしても、相手が疲れていたのはわかっていた。シャトルが飛ばないとラリーが長くなるので、しっかり我慢しながらプレーしようと思いました。(総合期間中、『観客を楽しませたい』と話していた)楽しませたいという気持ちはすごくあって、その理由は、日本でプレーをする機会があまりないので、会場に足を運んでくれたお客さんに楽しんでもらいたいからです。今回、楽しませられたかわかりませんが、自分の力は出しきれたと思います。
(全試合2−0での優勝)すべて2−0で勝てたというのは、どういう環境であってもしっかり対応して、自分のプレーをすることが実行できたのかなと思います。昨年は決勝で1ゲーム目を取って、第2ゲームは決め急いで取られてしまいファイナルゲームに入って苦しんだ。今年は、そういうのもなく、冷静に状況を判断しながらプレーができたかなと思います」
準優勝:西本拳太(トナミ運輸)
「悔しいの一言。昨日より一段と羽根が飛ばず、桃田選手のレシーブ力、自分の攻撃やスピード…すべてにおいて、ついていけなかったという感じです。お互いに手の内はわかり合っているので、把握されていたと思う。そのなかで、一球でも多く返し続けていければと思っていたけれど、その体力が足りなかったです。自分がライン際をねらっても、すごくクオリティの高い球が返ってきますし、そのなかで、桃田選手はクリアーやロブの入りがすごく速く、同じ状態からいろんな球を打ち分けてくる。今日はそこに圧倒されてしまいました。
点数だけを見ると圧倒的に負けた気持ちになりますが、要所要所のラリーだったり、内容が悪いというところもそんなになかった。大会を振り返ると、準々決勝、準決勝の勝ち方は、また一つ成長したかなと感じたので、すごくいい大会になったと思います。今後また世界の大会で結果を残せるように頑張っていきたいです」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部