11月28日に開催された第73回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)3日目は、各種目の2回戦が行なわれた。5コート展開で行なわれたこの日は、各種目の上位候補が敗れるなどの波乱もあった。ここではダブルス3種目のダイジェストを紹介しよう。
【男子ダブルス】
日本A代表の園田啓悟(上写真・左)/嘉村健士(トナミ運輸)、遠藤大由/渡辺勇大、井上拓斗/金子祐樹(ともに日本ユニシス)の3ペアがベスト8入りを決めた。遠藤/渡辺は大学生ペアを9本、8本で退けて貫禄の勝利。井上/金子も、同じく大学生を2−0のストレートで下して2回戦をなんなく勝ち上がった。
B代表の古賀輝/齋藤太一(NTT東日本)と岡村洋輝/小野寺雅之(日本ユニシス/早稲田大)も、それぞれ2−0のストレートで勝利を飾る。今年の全日本社会人王者の高野将斗/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)は、若手期待の金子真大/久保田友之祐(トナミ運輸)を13本、14で退けてベスト8入りを果たした。
日本代表入りをねらう竹内義憲/松居圭一郎(日立情報通信エンジニアリング)と市川和洋/馬屋原大樹(ジェイテクト)の勝負は、社会人1年目の市川/馬屋原に軍配があがった。第1ゲームを先制した市川/馬屋原は、続く第2ゲームを落としたものの、ファイナル勝負を21-9で勝利し準々決勝への切符をつかんでいる。
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【女子ダブルス】
この日も世界トップの松本麻佑/永原和可那(北都銀行/上写真・左)、福島由紀/廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)、髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)は順当に白星を奪って2回戦を勝ち上がった。この3ペアに割って入りたい志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)は、福万尚子/横山恵里香(山陰合同銀行)に第1ゲーム18本まで迫られる展開も、続く第2ゲームを6本に封じてベスト8入りを決めている。
このほか、前回総合でベスト4に入っている櫻本絢子/髙畑祐紀子(ヨネックス)、日本ユニシスからB代表の星千智/松田蒼と、栗原文音/篠谷菜留、そして社会人ペアを2−0のストレートで破った青森山田高の大竹望月/髙橋美優が、準々決勝に勝ち進んでいる。
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【混合ダブルス】
大きな波乱が生まれたのは混合ダブルスだった。4つのシードのうち、国際大会にも出場している権藤公平/栗原文音(トナミ運輸/日本ユニシス)、B代表の浦井唯行/宮浦玲奈(丸杉/ヨネックス)がまさかの初戦敗退を喫する。
浦井/宮浦を破ったのは、予選からの勝ち上がりを見せている同じB代表の緑川大輝/齋藤夏(早稲田大/ACT SAIKYO)。ファイナルゲームとなった接戦を、最後は21-16 で勝利しベスト8進出を決めた。また、権藤/栗原から白星を手にしたのが、三橋健也/松田蒼(日本大/日本ユニシス)。こちらは第1ゲーム16本で三橋/松田が奪うと、続く第2ゲームも15 オールから先に抜け出し21-17で勝利。プレッシャーがかかる相手を退け準々決勝に進出した。
世界ランク3位の渡辺勇大/東野有紗(日本ユニシス)、保木卓朗/永原和可那(トナミ運輸/北都銀行)は、順当に勝利を飾り2回戦を突破。秋田マスターズ(Super100)準優勝の山下恭平/篠谷菜留(日本体育大/日本ユニシス)や、全日本社会人優勝の西川裕次郎/尾﨑沙織(NTT東日本)も準々決勝に駒を進めている。
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【選手コメント】
3日目(11月28日)
2日目(11月27日)
初日(11月26日)
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記者会見(11月25日)
桃田賢斗、園田啓悟、嘉村健士のコメントはこちら
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳