日本一を決める「第73回全日本総合選手権」が、11月26日に開幕した。今年も東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館を舞台に、12月1日の決勝戦まで熱戦が展開される。大会2日目の27日は、各種目1回戦を実施。ここでは、注目選手などのコメントを紹介しよう。
福島由紀(左)&廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)
結果:吾妻咲弥/吉田瑠実(早稲田大)に2−0で勝利
福島「今日は初戦でしたが、思ったよりも体が動いて、2人でもいいプレーが出せたので、そこはよかったと思います。(総合、WTファイナルズに対して)いつも話していますが、一戦一戦という気持ちで試合に臨んでいる。総合も一戦一戦、優勝をめざしてやっていきたいです。ファイナル(WTファイナルズ)も控えていますが、次につなげる気持ちで、まだ試合も続くので勢いづける試合ができればと思います。(日本一に対しては)初めて優勝したときは、『優勝したい』という気持ち持って戦っていたけど、いまは一戦一戦を大事にして次につなげられたら。国内の試合が少ないですし、いろんな方が試合を見てくれる機会なので、自分たちのパフォーマンスをしっかり見せていけたならと思います」
廣田「どの大会でも、初戦は緊張すると思うので、その中でコートの感覚などをつかみながらやれたので、よかったと思います。目の前の1試合をどう戦うかが大事になると思うので、そこをしっかりやっていきたいと思います。(海外で戦ううえで、日本一になることの効果は?)タイトルを取ることで、自信を持って世界の舞台で戦えると思うので、みんなが優勝したいという気持ちでここに来ているので、そこはあまり考えずに、目の前の一戦を大事に戦いたいと思います」
志田千陽(右)&松山奈未(再春館製薬所)
結果:鈴木温子/山口ソヨカ (アメリカンベイプ岐阜)に2−0で勝利
志田「今日は初戦ということで緊張も多少ありました。1ゲーム目も2ゲーム目も出だしは競ったのですが、そこからしっかり落ち着いて立て直せたのでよかったです。(前週)優勝した韓国マスターズ(Super300)の決勝では、1ゲーム目から3ゲーム目まで、自分たちのミスが多かったのですが、その中でも相手の球に対応して、しっかりねばりきって自分たちの持ち味を出せたのかなと思います。タカマツペアとは練習で打ち合っていても球の質などに差を感じていて、いつかは勝ちたいとずっと思っていたので、韓国で勝てたのは自信になります。
全日本総合では、今年は優勝をめざしていて、まずは一つひとつ。ベスト4にまだ入ったことがないので、ベスト4に絶対入って、優勝したいです」
松山「出だしがあまりよくなかったですけど、最後のほうは立て直せることができたのでよかったです。(韓国マスターズの決勝で対戦したタカマツペアには)正直、あまり勝てるとは思っていなかったです。国際大会で勝てたのは自分たちの中で大きかったと思います。
志田さんが打って、自分が前で決めるプレー、スピードがあるプレーというのは私たちの自信をもっていいところかなと思います」
髙橋礼華(右)&松友美佐紀(日本ユニシス)
結果:上杉夏美/鈴木成美(明治大)に2−0で勝利
髙橋「思った以上に息が上がるのが早かったです。シャトルが飛ぶと聞いていたのですが、あまり飛ばず、簡単には決まらなかったですね。中国、香港、韓国と連戦で今大会に入ったので、自分としては結果より、まずはケガをせずに最後まで戦えたらと思っています。
今年は1回も優勝できていないので、今年の結果としてはそれだけが心残り。国際大会では、去年よりも中国、韓国のペアが上がってきていて、ほかの日本人ペアもなかなか勝つのが難しくなっている。その中で、韓国(マスターズ)では、決勝で負けてしまったのですが、準々決勝、準決勝と今まで負けているペアにファイナルで勝つことができたので、最後の国際大会にしてはいい勝ち方だったのかなと思います。
いまはとにかく体がきついので、ケガだけは本当にしないように。それが一番ですね」
松友「1回戦としてはまずまずのプレーが出せたと思います。今年は(12月の)ツアーファイナルズに出られないですが、このところは手応えのある戦いができているので、全日本総合でしっかりパフォーマンスを出したいと思います」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳、井出秀人